中学生の不登校
 

HOME | 中学生の不登校 | 親子関係 | 親の不安が 子どもに伝わる理由

親の不安が 子どもに伝わる理由


不登校 親の不安 子に伝わる
 

子育てに「喜び」と「不安」はつきものです。
しかし、お子さんが不登校になれば、どうしても「不安」ばかりが増してしまいます。
 
そこで今回は、「親の不安が子どもに伝わる理由」と、
親御さんの「不安を軽減する方法」を、お伝えします。
 

目次
1.なぜ親の不安が 子どもに伝わるの?
2.脳の発作で 破壊的な人に変身!
3.不登校の親子でしんどくなる理由
4.親御さんの不安を軽減する方法

 


 なぜ親の不安が 子どもに伝わるの?


 
子育てで、「親の不安は、子どもに伝わる」とよく言われますが、これは、不登校に限らず、どなたでも起こる現象です。
 
でも、どうしてなのでしょう?

なぜなら、脳のネットワークによって、不安が伝染するからです。
 
私達の脳の中には、「ミラーニューロン」という神経細胞があります。1996年にイタリアの脳科学者によって 発見されました。
 
人は他人の動作を見ている時、この神経細胞の働きによって、「自動的にその人の真似をする」、ということが分かっています。
 
例えば、人があくびをしているのを見ると、別に眠くもないのに自分もあくびをしてしまう、とういことはありませんか?
 
あるいは、隣の人の緊張が自分にも移ってしまった、という経験はないでしょうか?

これらは、人間の脳が「無線LAN」のように、現代の科学では測定できない周波数で お互いにコミュニケーションを取り、常に色々な人と繋がっている、
と考えられているそうです。
 
ここでは、この仮説を「脳のネットワーク」と呼ぶことにしますね。
 
そして、この脳のネットワークは、夫婦や親子のように近い関係や、親友のように信頼関係がある相手とは、「より繋がりやすい = 伝染しやすい」という特徴もあるのだとか。
 
そのため、脳のネットワークの働きの影響により、親御さんの不安が、お子さんへ伝染してしまうのです。
 


 脳の発作で 破壊的な人に変身!


不登校 脳の発作 ストレス

 
また、もう一つの理由として、 「脳の発作」が考えられます。
 
脳の発作というと、「てんかん」「脳梗塞」等の 病気を思い浮かべる方がいるかもしれませんが、ここでお話する脳の発作は、病気ではありません。
 
無意識に反応してしまう脳の働きのことで、少々分かりずらいのですが、
心理カウンセラーの大嶋 信頼 先生は、分かりやすく下記のように仰っています。
 
そもそも人間の脳は、普段から「ストレス」が電気のように帯電しています。
そして、ちょっとしたきっかけで、「ビビビッ!」と大きな電流が発生する仕組みがあるのです。
 
すると、この大きな電流によって、「脳の発作」が起きてしまいます。
脳の発作が起きると、「破壊的な人」に変身してしまうのです。
 
例えば、脳の発作が起きて、自分ではコントロールできずに、暴言や 普段口にしないようなことを、相手に言ってしまうことがあります。
 
更に、いつもならできる「簡単なことができなくなる」ということも起こります。
 
このように脳の発作は、何かをきっかけに 突然起きるもので、この発作によって、人間関係を壊してしまうような 破壊的な人に変わってしまうのです。
 
でも、発作がおさまると…
「なんで、あんなこと言っちゃったんだろう?」などと、後悔や自己嫌悪をすることになります。
 
すると、それらがまたストレスとなって脳内に溜まり、ちょっとしたきっかけで、再び発作を起こす、とういう悪循環を生み出すのです。
 

 不登校の親子でしんどくなる理由


 
いかがでしたか?
上記でお伝えした現象は、誰にでも起こる現象です。
では、お子さんが不登校になった場合では、どうでしょうか?

親御さんは、お子さんの辛そうな様子を、目の当たりにしますね。
すると、「何とかしてあげたい!」と、不登校の情報や本で、調べまくるのではないでしょうか?
 
そして情報を見れば見るほど、「このままじゃいけない!」「私、親失格だ」なんて思って、無理して頑張り過ぎてしまう。
 
この頑張り過ぎは、
「こうしたいのに、できない!」
「ああしなきゃいけないのに、思い通りにいかない!」等
 
怒り(苛立ち)や 自己嫌悪、罪悪感を生んで、強いストレスを感じます。
 
そこに、普通に学校へ通っている近所の子を見ると、つい羨ましくなって、「ビビビッ」と、脳が発作を起こしてしまいます。
 
でも、次の瞬間 我に返り、「他の子と比べちゃダメ!」と、必死に脳の発作を抑えようとするのですが…
 
「嫉妬」や「焦燥感」等は、脳の発作を起こす「きっかけ」であり、誘発剤。
 
そのため、簡単に脳は発作を起こしてしまいます。
また、発作なので、自分でコントロールすることができません。
 
そこで、ご主人様に協力して貰おうとするのですが…
なんと、ご主人様にも、発作が伝染!!
 
すると、夫婦喧嘩が増えたり、親御さんが気づかぬうちに、暴言や嫌味、変な態度が表に出ているのです。
 
そして、この状態の親御さんに、お子さんも接していくので、お互いに辛い気持ちが伝染してしまい、親子でしんどくなってしまうのですね。

もちろん、「だから 何も見るな」とか、「親子は、離れた方がいい」ということではありません。
 
なぜなら不登校は、現実から目を背けたり、お子さんに無関心になっても、治りませんし、親御さんの不安も消えないからです。

では、一体、どうすればいいのでしょうか?
 


 親御さんの不安を軽減する方法


不登校 親の不安 軽減する方法

 
それは、 親御さん自身が 自分の気持ちを認めることです。
そして、「不安に思うことは何か?」を、具体的に紙書き出して下さい。

例えば…

・ご近所の○○ちゃんに、嫉妬した。
 
・娘は不登校中とはいえ、家でゴロゴロされると、「私は仕事も家事もあるのに、何もしないで、ズルイ!」と思ってしまうな。
 
・今までの子育てを全否定されたようで、自分が責められているように思い、誰にも相談できないと思ってるな。
 
・これからどうなるのか、子どもの将来が心配で堪らない。
 
・本を読んで改善法を試しているけど、私のやり方が正しいのか分らない。
 
・不登校を乗り越えられる、と信じ切れない。etc…

 
「不安」という言葉の中には、「たくさんの気持ち」や「思い」が隠されています。ですので、一つの言葉に集約するのではなく、さまざまなご自身の気持ちに 気付くことが大切です。
 
次に、もう一歩、改善を進めていきましょう。
 
【やり方】
 
1,不安に思うことを、箇条書きで 紙に全て書き出す。


 
思いつく限りの不安を書き出すことで、腹にストンと落ちる言葉が見つかった瞬間、不思議と不安や脳の発作は、和らいでいきます。

2,1で書いた内容を、自分が頑張れば コントロールできるものか、 自分では、できないものか、に別ける。


 
おそらく、ご自身のことと、自分以外の人のこと(お子さんやご主人様のこと等)に、分かれるのではないでしょうか?

3,2で分けたものは、自分はコントロールできますが、他人はコントロールできない、と知ること。


 
他人とは、自分以外の全ての人のこと。
お子さん・パートナー・親戚に至るまで、自分以外は他人です。
 
「他人はコントロールできない」と知れば、「コントロールできないことに集中し、心配し過ぎなくていい」と思えるのではないでしょうか?
 
また、お子さんにどうしても、「こうさせたい」「こうして欲しい」という場合は、「どうすれば、それをやって貰えるかな?」と、考えてみて下さいね。
 
 
いかがでしたか?
まずは、あなたの不安を明確にして下さいね。
自分の気持ちに気づけば、不安やイライラは、おさまっていきますよ。
 
そして、不登校を解決するために、私と一緒に一歩ずつ 進んでいきましょう!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、不安は、脳のネットワークで伝染する。
2、脳の発作で、破壊的な人になる。
3、あなたが、不安に思うことは何ですか?
4、紙に書き出し、自分の気持ちを素直に認める。

 
 

この記事の後によく読まれています
Ranking
最近の投稿