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コンプレックス(欠点・強い劣等感)の解決法


子ども コンプレックス 解決法

 
小学生の不登校 理由の一つに、「コンプレックス」があります。
 
しかし、親御さんから見ると、
「ぽっちゃりさんとか、背が高過ぎるとか、
 コンプレックスって、誰でも、何かしらあるのでは?」と思ったり。
 
「どう接していいか…?」と、悩んでしまいがちです。
 
そこで、私の姉の例を参考に
 
「コンプレックス(欠点・強い劣等感)」について考えていき、
「コンプレックスの解決法」を、お伝えしたいと思います。

  

目次
1.「コンプレックス」と「いじめ」の関係
2.コンプレックスがきっかけの登校渋り例
3.感情を吐き出させ、具体的な行動を探る 
4.家族の協力する姿勢が大切


 「コンプレックス」と「いじめ」の関係


 
冒頭にもお伝えしましたが、小学生の不登校理由(きっかけ)の一つに、「コンプレックス」があります。
 
このコンプレックス、学術的には種類があるのですが、ここでは主に、不登校のきっかけに多い、「欠点」や「強い劣等感」について、考えていきたいと思います。
 
人が、「欠点」や「強い劣等感」を感じる場合、大きく分けると、2つの気づき方があります。
 
一つは、自分で鏡や写真を見て、「私、もう少し痩せて、キレイになりたい!」等、「理想の自分」から比較して、気づくという場合。
 
二つ目は、「○○(名前)って、お姉さんは美人なのに、残念だね」等と、「容姿」「性格」「勉強」「家族」等、さまざまな要素を、他人(自分以外の人)にからかわれたり、いじられたりする、他者の評価を受けて、気づく場合です。
 
後者の場合、「いじめでは?」と、思われる方もいるかも知れません。
 
もちろん、明らかにしつこくからかったり、特定の相手の場合は、「いじめ問題」の解決が必要です。
 
しかし、いざ犯人捜しをすると…
 
・悪気はなかった。
・仲間外れにされたり、自分がターゲットになることを恐れ、一緒にやってしまった。
・見て見ぬふりしかできなかった。
 
このような場合が、とても多いのではないでしょうか?
 
すると、結果的に「犯人は、クラス全員」という結論に至り、解決が難しい状況になります。
 
また、親御さんが 犯人捜しに夢中になるあまり、お子さんへの心のケアが疎かになっては、意味がありませんね。
 
そこで、親御さんは、「学校への対応」「ご家庭での心のケア」「具体的な解決策の実践」等、多面的な解決が必要になります。
 
例えば、学校への対応は、学校の先生に理解 や 協力をお願いして、「からかうこと」や「いじめ」について、「深く考える授業」や、「具体的な対策と改善」を求めることが必要です。
 
そしてご家庭では、お子さんが学校をお休みしている間に、
 
「本人のコンプレックス(欠点・強い劣等感)と、どう向き合うか」を、
親子で話し合うことが、とても重要です。
 
とはいえ、分かりずらいかも知れませんので、「コンプレックス」から、登校渋りを引き起こしていた私の姉のケースで、お話したいと思います。
 


 コンプレックスが きっかけの登校渋り例


劣等感 克服法

 
私の姉は、小学5年の頃、登校渋りをよくしていました。
心配した母親は、姉に理由を尋ねると…
 
「クラスのAちゃんグループから、
『土偶』とか『豚足』と、下半身デブのことをバカにされる!
だから私、ダイエットしてからしか、学校へ行きたくない」とのこと。
 
確かに当時の姉は、整った顔立ち と上半身に対して、
下半身だけが 少しぽっちゃりして、アンバランスでした。
 
そのため姉は、クラスメイトから「体型」をいじられたり、からかわれたりしたことにより、アンバランスな体型を 自覚したのでしょう。
 
ただその指摘がショックで、「恥ずかしさ」や「悔しい」思いをしたことから、ぽっちゃりした下半身を、「欠点」や「強い劣等感」と捉え、自らの解決策として、ダイエットを考えたのです。
 
しかし両親は、思春期の女心を理解していませんでした。

「体型なんて、小学生で気にすることない!」と、ダイエットに反対。
 
すると姉は、「どうして、ダイエットに協力してくれないの?」「痩せてからしか、学校へ行かない!」と、毎日のように親子喧嘩。
 
もちろん両親は、栄養 や 健康状態を心配してのことでしたし、姉自身も、小学5年生なら、親の心配を十分理解していた、と思います。
 
ただ姉としては、傷ついた経験を 両親に受け止めて欲しかった。
 
同時に、知識や経済力のない身としては、
「健康的にキレイになる、ダイエットの方法」を教えてもらい、実践したかったのです。
 
しかし当時は、今のようにインターネットもありませんから、情報が少なく、偏食的なダイエット法が 後を絶ちませんでした。
 
そのため両親は、「健康的にキレイに痩せる方法なんて、知らないから…」と、姉と向き合うことを避け、ダイエットにも協力する姿勢を、全く見せなかったため、登校渋りが長引いてしまったのです。

では、このような場合、どうすれば良かったのでしょうか? 

 感情を吐き出させ、具体的な行動を探る


コンプレックス 向き合う 方法

 
まずは、お子さんの話を聞いてあげて下さいね。 
 
この時、親御さんは 頭ごなしに叱ったり、面倒くさがったりしないで、子どもが感じた「恥ずかしさ」や「悔しさ」などの“ 感情 ”を、吐き出させてあげることが大切です。
 
もしお子さんの感情を、親御さんが吐き出させてあげられない場合、「恥ずかしさ」「悔しさ」は、「怒り」や「恨み」へと変化し、事態をこじらせてしまいます。
 
例えば、スポーツの試合に負けて、「悔しい!」という場合を、想像してみて下さい。
 
試合に負けても、「悔しい」と素直に言える子は、
「その悔しさをバネに、もっと強くなろう!」と、練習に励むのではないでしょうか?
 
これは、自己の適切な努力に繋がりますね。
 
一方、「怒り」に変わってしまった場合は、どうでしょう?
 
「アイツさえ、いなければ!」と、相手を恨んだり、自分の練習不足を棚に上げて、もしかすると「あらぬ復讐」すら、考えてしまうかも知れません。
 

また、カリフォルニア大学心理学科のソニア・リュボマースキー博士によると、 否定的な感情は、“ 外に吐き出す ”のが、最も効果的といいます。
 
博士は、96人の学生に3日間、自分の人生にとって最悪の出来事を、①書き出す、②テープに吹き込む、③考える、という3つの条件のいずれかで、消化してもらう実験を行ったそうです。
 
3日間が経過したところで、学生に「あなたは、どれくらいスッキリしましたか?」と尋ねると、最も精神的健康度が高い答えがあったのは…
 

 1位 ②の「テープに吹き込む」条件の学生
 2位 ①の「書き出す」条件の学生
 3位 ③の「考える」条件の学生

 
つまり、否定的で嫌な感情は、口に出すなり、書いてみるなり、外に吐き出したほうがいいのです。
 
但し、この実験は、「本当は、誰かに聞いてもらいたいが、否定的な感情を他人に聞かせるのは、楽しくならないので、相手に申し訳ない」という配慮から、テープに吹き込んでいるものです。
 
また、いつも愚痴ばかり聞かされる友達は、
「あの子と話すと、いつも愚痴だよね」等の、蔭口を言うかも知れません。
 
ですから、お子さんの感情は、ご家庭で吐き出させてあげることが、とても重要なんです。

とはいえ、お子さんの感情を受け止める親御さんは、大変かも知れません。
 
なぜなら、その内容によっては、親御さんが「負い目」を感じたり、「○○に産んであげられなくて、ごめん」と、ご自身を責めてしまうからです。
 
こうなると、親御さんが辛くなってしまいますので、「今は、感情を吐き出させることが、私の役目」と捉え、ご自分を責めないことが、ポイントです。
 
その上で、具体的な解決方法を 探っていきましょう。
 
例えば、今回の「体型」をコンプレックスに感じている場合や、「ダイエット」と、具体的な解決方法がある場合は、本人の年齢や身長による「標準体型」を調べて、ご本人の体型を、客観的に見てあげて下さい。
 
現在、ネットやテレビなどの影響で、痩せているのに「もっと痩せたい!」という、女の子は少なくありません。
 
このような場合、無理なダイエットをすると、後々「生理不順」「拒食症」「過食症」などを、引き起こし兼ねません。
 
ですので、「バランスの取れた食事」をすることが、「綺麗になり、スリムな体型を作る、最善のダイエット法」であることを説明し、実践して下さいね。
 
また、部分的に悩んでいるのであれば、本人の気になる部分を聞き出し、「バランスの取れた食事」と、「部分痩せのストレッチ・エクササイズ」を、行うことが大切です。
 
痩せたい部分の筋肉を意識して動かすことで、効率よく脂肪を燃焼し、整った体型を作ることができます。
 
そして、明らかにお子さんの「肥満」が認められる場合は、子どもでも「糖尿病」等の、病気のリスクがありますので、親御さんはダイエットに協力する必要があります。 


 家族の協力する姿勢が大切


 
最後に、お子さんが「コンプレックスだ」と感じ、自らの克服法 や 解決策がある場合は、親御さんはそれらを実践できるよう、サポートしてあげて下さいね。
 
もちろん、コンプレックスの中には、先に述べたように、
 
・本当に手に入れる必要があるものと、そうでないもの。
・本人の努力で何とかなるものと、どうしようもないこと。
 
これらを、見極める必要は出て来ます。
 
しかし、親御さんがお子さんと共に、そのコンプレックスと向き合うことで、
 

・自分が手に入れたいものは、本当に必要なものなのか?
・必要ならば、自分の努力できることは、実践する。
・どうすることもできないもの、必要としないものは、それがなくてもいい別の方法や、別の捉え方を見つける。

 
いずれにしても、本人の望みを叶える解決策を、お子さん自身が学んでくれるのではないでしょうか。
 
親御さんは、お子さんとの対話を大切にしつつ、
「お子さんのチャレンジ」や「努力」を、サポートしてあげて下さいね。
 
そして親子で、コンプレックスから解放され、「なりたい自分」になっていきましょう!
 

最期まで 読んで下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
  
1、コンプレックスに思った「きっかけ」を知る。
2、学校での様子や現状を把握する。
3、子どもの感情を吐き出させ、解決策がある場合は、実践する。
4、コンプレックスと向き合い、協力する姿勢を取る。

 
 

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