生かして欲しい姉の教訓
 

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朝起きられないのは、不眠症かも?
不眠症を治すして、ぐっすり眠る方法


中学生 朝 起きない

 
不登校のお子さんは、朝起きられなかったり、無気力になったり、家でゴロゴロすることが増えていませんか?
 
もしかするとお子さんは、「不眠症」になっているかも知れません。
 
ここでは、私の姉のケースを例に、
 
「不眠症の主な原因」と
「ぐっすり眠る方法」をお伝えします。
  

目次
1.なぜ 朝起きられずに、無気力なのか?
2.不眠症になっていた 姉の例
3.子どもが、眠れない理由 
4.不登校に多い、不眠の3つの原因
5.ぐっすり眠る環境作り


 なぜ 朝起きられずに、無気力なのか?


 
冒頭でもお伝えしましたが、不登校のお子さんの多くは、次のような特徴が見られます。
 

・朝なかなか起きられない。
・何事にも、無気力になる。
・日中、家でゴロゴロしていることが多い。

 
これらは、「甘え」「サボり」「怠惰」などと思われがちですが、そうではありません。
 
実は、質の良い睡眠が取れず、“ よく眠れていないこと ”が多いんです。
 
とはいえ、分かりずらいかも知れませんので、私の姉のケースで、説明したいと思います。
 


 不眠症になっていた 姉の例


 
私の姉は中学の頃、腹痛や頭痛を訴え、朝起きられない。
日中も 無気力な状態が続き、学校を休むことが増えました。
 
心配した母は、姉を連れて 病院で診察してもらうと、「起立性調節障害」と診断されました。
 
しかし、当時の「起立性調節障害」に対する両親の理解は乏しく、口うるさく叱ったり、「叱るのは良くない」と聞けば、急に関わることを避けたりしていたのです。
 
ただそんな状態でも、姉は姉なりに、「両親を困らせているんだ」と思い、両親を安心させるために、無理やり登校をしていました。
 
すると、根本的な解決はしていませんから、再び、学校へ行けなくなったのです。
 
そして姉は、夜になると調子が良くなったり、夜更かしをすることが、前よりも増えていきました。
 
今までより、生活のリズムが乱れることを 心配した両親は、再び、姉を厳しく叱るようになったのです。
 
ただこの行為は、逆効果(涙)
 
姉は、両親の叱責が「スイッチ」となって、
 
・学校でいじめられている記憶
・友達の裏切り
・担任教諭の心無い言葉
・何の基準もなく、その時の気分で行われる 親の躾 等々
 
トラウマ的な 嫌な記憶を思い出し、毎晩「悪夢」を見ていたのです。
 
そして、悪夢にうなされ、眠れないことを両親に相談しても、「怖い夢くらい、誰だって見る。甘えてるんじゃない!」と、一蹴される始末。
 
このようにして姉は、自分の辛さを理解してもらえないことが、更に精神的ストレスとなり、次第に、「不眠」「幻覚」「幻聴」の症状が現れるまで、悪化させてしまったのです。
 


 子どもが、眠れない理由


 
姉のように、いじめの記憶 や トラウマ等が 繰り返し夢に出てきて、眠りが浅くなることや、眠れないことは、誰にでもあることです。
 
とはいえ、まずは、睡眠について、もう少し考えてみたいと思います。
 
人の睡眠は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類に分けられ、一度の睡眠のうち、レム睡眠とノンレム睡眠が 何度も入れ替わっています。
 

・レム睡眠 … 夢を見ていて、身体が休んで、脳が起きている状態。
・ノンレム睡眠 … 身体も脳も休んでいる状態。

 
こうすることで、一日動かした身体を 睡眠中に動かさず、ゆっくり休めながら、明日も動かせるように備えているそうです。
 
また、金沢大学の櫻井武教授によると、
睡眠中の脳内では、一日の間に感じたこと(意識や記憶)の情報処理 や 定着をしているのだとか。
 
そのため、スポーツ・楽器・タイピングなどの技能習得、図形パターンの識別 といった記憶の習得においても、睡眠を取った後の方が 成績は上がる。
 
これは、ハーバード大学の研究チームも、
「新しい技法を身につけるには、覚えた日に6~8時間眠ることが欠かせない」、という研究結果を発表しています。
 

一方、姉のような ストレスを感じている時の睡眠は、どうでしょう?
 
殆どの方が、「悪夢を見る」「眠れない」などの症状が出る、と思いませんか?
 
実はこれ、人間に太古から備わった「心身の危機管理能力」が、働くからなんです。
 
簡単に説明すると、自然の変化 や 天敵の接近などを警戒するために、目を覚まして、起きている仕組みのことですね。
 
また、国立精神・神経医療研究センターの研究チームが、次のような実験を行いました。
 
昼間、交通事故映像を見てもらい、その夜、半数の人は十分眠り、半数は徹夜をしてもらったそうです。
 
すると、徹夜組は 眠った組に比べ、ショッキングな体験を思い出した時によみがえる恐怖感 や 発汗といった生理的ストレス反応が、和らぐことが分かりました。
 
この研究結果からも、睡眠には、日中の体験や記憶、練習した技能を定着する働きがある。
 
そのため、ショッキングな出来事に遭遇した晩に よく眠ると、これが必要以上に強く、心に植えつけられてしまう可能性もある。
 
故に、悪夢や眠れないのは、不快な記憶の定着を妨げ、ショッキングな出来事の生活に対する悪影響を、無意識に防ぐ作用、と考えられています。
 


 不登校に多い、不眠の3つの原因


中学生 不眠 の 原因

 
そうは言っても、ショッキングな出来事に限らず、眠れない原因は、下記のようにいくつもあるのですが…
 
・枕・ベット・布団 などの寝具が合っていない。
・部屋が明る過ぎたり、暗過ぎる。
・気温や湿度など、気候原因。
・音が気になるなど、静かな環境がない。
・寝る前にスマホをいじったり、ゲームをしている。
・精神的なストレス。
・身体の緊張状態が続いている。 etc…
 
私が相談を受ける 不登校の子どもに多く見られる 不眠の原因は、主に3つ。
 

1,寝る前にスマホをいじったり、ゲームをしている。
2,精神的なストレス。
3,身体の緊張状態が続いている。

 
この3つの原因は、全てが繋がっているため、よく眠れず、「不眠症」「睡眠障害」になっているお子さんも、少なくありません。
 
なぜなら、「いじめ」や「対人関係」という精神的なストレスがあるため、スマホやゲームなどで、気持ちを紛らわそうとしてしまうからです。
 
これは、先述した“ 危機管理能力が、正常に働いているため、”と考えられます。
 
すると、寝る直前まで、眠りを妨げるブルーライトを浴びていたり、ゲーム等で、興奮状態が続いてしまい、なかなか寝付けない。
 
寝付けないので遅くまで起きていると…
それを親御さんに叱られる。
 
叱られれば、誰でも身体が緊張状態し、それがしばらく続いてしまいますね。
 
このようにして悪循環が生まれ、質の良い睡眠が取れずに、「不眠症」になってしまうんです。
 
「眠れない」というのは、誰にとっても辛いことですし、疲れ や だるさが残り、活動的になれない、と思いませんか?
 
そこで、精神的なストレスを少しでも軽減し、「ぐっすり眠れる 環境作り」をすることが、必要なんです。
 
その方法は多数あるのですが…
今回は、ご家庭ですぐにできる方法を5つご紹介しますね。


 ぐっすり眠る 環境作り


中学生 不眠 解消法

 
まず、お子さんに 安心して眠ってもらえるよう、 親御さんは、お子さんの話を聞いてあげて下さいね。
 
ストレスを発散させないまま抱えて眠ると、そのストレスが定着したり、悪夢を見る可能性が高くなります。
 
それを防ぐために、お子さんの話を肯定的に聞き、嫌なことを 吐き出させてあげて下さい。
 
 
「寝る時間」と「起きる時間」を、お子さんに決めてもらう。
20分程度の幅を持たせた時間を守れたら、褒めてあげる。守れなくても、責めない。
まずは、ゆっくり眠ることが目標です。
 
※すっきり目覚めるために、体動(寝返り等)を感知できるアプリを活用するのも、お勧めです。
 
 
身体の緊張をほぐすために、お風呂は湯舟にゆっくり浸かり、 リラックスする。
湯船に浸かる時間は、10~15分を目安に、体調に合わせて下さい。
半身浴等の長時間のお風呂は、体力を消費し過ぎるため、やめて下さい。
また、寝る1時間前には、お風呂を済ませておくのがベストです。
 
 
スマホやパソコンの使用時間を、お子さんと話し合って決めておき、  寝る前はなるべく使用しない。(ブルーライトを浴びない) ※但し、スマホやゲームを完全に取り上げないで下さい。
 
いじめが疑われる場合は、親御さんが学校へ相談し、 事実確認 と改善を求める。
 

いかがでしょう?
「生活習慣の改善となると大変だな…」と思う方もいるかもしれません。
 
しかし、眠れないお子さんの苛立ちや、
不登校の長期化を防ぐことになりますので、協力してあげて下さいね。
 
そして、一日も早く質の良い睡眠にして、
お子さんの元気を取り戻してあげて下さいね。
 

最期まで 読んで下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、朝起きられないのは、よく眠れていないのかも知れません。
2、学校でのお子さんの様子を、確認しましたか?
3、眠れない理由を知る。
4、お子さんの具体的なストレスは、何でしょうか?
5、生活習慣の改善を行い、質の良い睡眠を取る。 

 
 

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