不登校と向き合う 親御様のケア
 

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親御さんのイライラを軽減する方法


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不登校は、お子さんの一大事。
加えて、コロナ禍の今は、不安が募ったり心配し過ぎて、イライラしたくないのに苛立ってしまう。
 
ただそうは言っても、平常心でいられる親御さんは、そうそういませんよね。
 
そこで今回は、不登校を乗り越えるために、
親御さんの「イライラを軽減する方法」をお伝えします。
 

目次
1.もし「負の感情」が無かったら?
2.「苛立ち」「不安」は、自然な感情
3.「インサイド・ヘッド」で感情の役割を知る
4.イライラを軽減する方法

 


 もし「負の感情」が無かったら?


 
イライラを軽減する前に、まずは「感情」について、少し考えていきたいと思います。
 
人間には、無数の感情や気持ちがあります。
その中で私達は、「イライラする」といった腹立たしさや、不安、心配、怒り、恐怖、喜び、楽しさ、嬉しさなどを、その時々で感じています。
 
ところで、これらの感情は どうしてあるのか、ご存知ですか?
 
親御さんの中には、「喜びや楽しいのはいいけど、いつも笑顔でいたいから、『不安』『怒り』『恐怖』などの“ 負の感情 ”なんていらない!」と思われるかもしれません。
 
でももし、「イライラ」「不安」「恐怖」などの「負の感情」が無かったなら、一体、どうなるでしょう?
 
例えば、あなたは、サバンナを旅行しているとします。
サバンナでは、護身用にライフルを携帯したガイドさんが付いて、安全に野生動物を観察し、楽しむことができます。
 
でも、ふと横を見ると、ガイドさんと逸れしまい、あなたは一人、草むらの中に取り残されてしまいました。
 
草の茂みからは、ライオンがあなたを狙っています。
 
こんな時、あなたはどう感じるでしょうか?
 
もしあなたの中に「不安」や「恐怖」などの「負の感情」が、全く感じられなかったら、その場から逃げることもせずに、ライオンに食べられてしまう、と思いませんか?
 
また、現在の新型コロナウイルスのように、未知のウイルスで、多くの人が病気になったり亡くなっているのに、恐怖を感じられず、何の予防も対策もしなかったら…
 
きっと未知のウイルスが世界中に広まって、世界の終わりに近づく最悪の事態を招く結果になるのではないでしょうか?
 


 「苛立ち」「不安」は、自然な感情


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このように 人間の負の感情とは、危険を知るサインであり、自分の身を守るためにある「脳の働き」。
 
そして、人間が生き続けるために備わった「危険に襲われたら、逃げる」。「あるいは、戦う」といった行動を起こさせるための「引き金」なのです。
 
ということは、「イライラ」「不安」「怒り」「恐怖」は、なくてはならない感情。
 
つまり、生きるために必要だから備わっているので、あって当然なんです。
 
ですので…
「こんなにイライラする私は、心が狭いの?」
「医療従事者さんなど、私より大変な人が頑張っているのに…」
 
などと自己嫌悪したり、自分を責める必要はありません。
 
今は、みんな不安ですし、大変なんです。
そして、ストレスに感じても、それは とても自然なことなのです。
 

 「インサイド・ヘッド」で感情の役割を知る


 
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ところで、皆さんはディズニー・ピクサー映画の「インサイド・ヘッド」というアニメをご存じでしょうか?
 
この物語では、主人公の女の子(ライリー)の頭の中を舞台として、そこに住む ヨロコビ(喜び)・ムカムカ(嫌悪)・イカリ(怒り)・ビビリ(恐れ)・カナシミ(悲しみ)の5つの「感情」を題材にしています。
 
この5つの感情に、「驚き」を加えた6つの感情を、心理学では「基本的感情」といいます。
 
また、この基本的感情は、世界中の誰もが生まれた時から抱く感情で、「恥ずかしい」や「誇らしい」というような感情は、自己を振り返る力が備わる3歳くらいにならないと育ってきません。
 
つまり、この物語で描かれている感情(キャラクター達)は、みんな「セット」で「標準装備」なんですね。
 
ですので、「必要だと分かっていても、負の感情はいらないのに…」と、思った時は…
 
「インサイド・ヘッド」を観れば、難しい心理学の本を読まなくても、人間の基本とも言うべき感情の仕組みが理解できて、負の感情があってもいいんだと思えますよ。
 
ぜひ、それぞれの感情の役割に注目して、お子さんとご一緒に観て下さいね。
きっと、もっと自分を好きになれるのではないでしょうか?
 

 イライラを軽減する方法


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とはいえ、ずっとイライラしているのは、辛いですよね。
そこで今回は、「イライラを解消する方法」を、2つお伝えします。
 

1,イライラしている自分を、そのまま受け入れる。
2,自分でコントロールできる行動をする。

 


 1,イライラしている自分を、そのまま受け入れる。


 
1つ目は、イライラしている自分を、そのまま受け入れてあげることです。
具体的な方法としては、「なぜ、私は イライラしているのかな?」と考えて、紙に書き出してみて下さいね。
 
例えば…
「先の見えない将来が、心配なんだな」
「親の辛さも少しは分かって欲しいのに、分ってくれない」
「辛そうな我が子が可愛そうで、見ていられない」
「リモート授業が終わってしまい、これからどうすればいいの?」
「多くの変化についていけなくて、自己嫌悪」etc…
 
この他にも、たくさんの気持ちがあると思いますが、これらは、「心配だから、早く安心したい」。
 
あるいは、「思い通りにならない腹立たしさ」や、「相手が大切だからこそ、私の心が傷ついた」などの、ご自身の「心の痛み」ではないでしょうか?
 
痛みと向き合うのは、一見辛いようですが、「イライラする」という一つの言葉に集約せず、親御さんご自身の感情、気持ちを認識していきましょう。
 
そして、「ああ、私は早く安心したかったんだな」とか、「私も傷ついたんだね。怖かったね」と、心の中でご自身をやさしく受け止めてあげて下さいね。
 
こうすることで、イライラした感情は、少しずつ軽減していきます。
 


2,自分でコントロールできる行動をする。


 
2つ目の方法は、自分でコントロールできる行動をすること。
コロナ禍の今は、お子さんも親御さんも、自分ではどうすることもできない(コントロール不可能)状況下にあることが多いですよね。
 
ですので、少しでも自分でコントロールできる行動をすることが大切です。 
例えば…
 

・アロマで、新しい香りを楽しむ。
・YouTubeを観ながら、10分だけエクササイズをする。
・ベランダガーデンを始めてみる。
・新しい料理に挑戦してみる。
 
・一人の時間が欲しい方は… 
お子さんに「あの時計で3時までママは〇〇をしたいから、隣のお部屋にいるね。○○ちゃんは、ここで△△を楽しんでいてね。」と言って、親御さんが自分の時間を持つ。etc…

 
こうすることで閉塞感の多い毎日に、「自分でできることもある!」と思えるようになるので、イライラの軽減に繋がります。

いかがでしたか?
今は大変な時ですが、ご自身も大切にしながら、私と一緒に、今を乗り越えていきましょう!
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、イライラする感情は、生きるために必要なもの。
2、イライラも不安も、自然な感情。
3、「インサイド・ヘッド」を観てみよう!
4、イライラしている自分を受け入れる。
5、自分でコントロールできる行動をする。

 
 

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