「いい人」をやめれば、不登校は改善に向かいます!

加えて、お子さんの不登校。親御さんの本音は、もういっぱいいっぱいかも知れませんね。
でも、親御さんの中には「みんな大変なんだから…」と、ご自身の辛さを我慢して、頑張っておられるのではないでしょうか?
これでは、親御さんが疲れてしまいますよね。
そこで今回は、少しでも親御さんの心を楽にして、不登校を改善に向かわせる
「なぜ、いい人をやめられないのか?」と
「いい人をやめると起きる効果」について、お伝えします。
目次
1.「いい人」のメリット・デメリット
2.なぜ、いい人をやめられないのか?
3.いい人をやめると起きる いい効果
4.いい人をやめる方法
「いい人」のメリット・デメリット
実は、不登校の親御さんの特徴として、「いい親」「いい妻」「いい夫」と、「いい人であらねばならない」と思っている方が多い傾向にあります。
これは、「親なら、子どものいいお手本でいたい」。
あるいは、「いい人じゃなきゃ、悪い人?それなら、いい人が良いに決まってる!」などと、心の何処かで思い込んでいる場合もありますね。
また、今までの日本の教育では、学校や職場などで、「いい子」や「いい人」でいることを求められますから、ご自身でも無意識のうちに、「いい人でいることが、当たり前」になっているのかも知れません。
すると…「誘われたら、気が進まなくても、断らない」。
「なんでも頼み事を聞いてくれる いい人」に、あなたもなっているのかも知れませんね。
ただ、このような「いい人」の働きによって、集団や組織の均衡が保たれたり、誰かがやらなければならない面倒な仕事が片付いたりと、「いい人がいてくれるお蔭で、社会が回っている」とも、捉えることができます。
故に、いい人でいる主な「メリット」は…
・集団や組織の均衡が保たれる。
・他者との争いを避けられる。
・自己犠牲的でも、「誰かの役に立てている」と思える。
・世間体を保つことのできる 一定の他者評価 が得られる。等々…
「いい人」でいることで、自分の存在価値を確かめることができるのです。
しかしながら、いい人というのは、「デメリット」が大きい。
なぜなら、いい人でいるためには、気遣いだけでなく「労力・時間・お金」など、膨大なエネルギーを必要とするため、頑張り過ぎてしまい、ヘトヘトに疲れてしまうからです。
例えば、職場でいい人で頑張っている方は、多くの仕事をこなし、「家に帰ると、何もしたくない」と思うようになります。
また、専業主婦の場合でも、学校行事やPTA、ママ友やご近所付き合い、町内会等の地域活動など、家庭だけに留まらない仕事 や 人間関係が増えていきます。
すると、やはり頑張り過ぎてしまい、疲れる。
あるいは、元気そうに見える方でも、既に「いい人」として頑張ることが当たり前で、疲弊している自分や、いい人を演じている自分に気づかないほど、「麻痺状態」である場合も少なくありません。
すると、「デメリットの影響」が、無意識に家庭内で色濃く反映されてしまい、家庭内不和を招いたり、お子さんの不登校を悪化させてしまうのです。
これは、親御さんが頑張り過ぎて疲れているため、お子さんのちょっとした変化 や「SOS」サインに気づけなくなることが多いからです。
また、ご自身が疲弊していることに気づかない麻痺状態の場合は、麻酔薬で「何も感じない」からこそできる手術のようなもの。
そのため ご家族や周囲の人に対して、厳しく接する傾向が見られます。
例えば…
・これくらい言っても平気だろう。
・この程度のことは、やって当然。
・私も我慢して頑張ってるのだから、あなたも耐えなさい。等々…
このような場合、ご本人に悪気はなくても、「人が傷つく言葉の基準」や「頑張る基準(厳しさの基準)」が、普通の人よりも高くなっている場合があります。
すると、「その高い基準に応えるご家族 や 周囲の方も疲弊してしまう」という悪循環を招いたり、「付き合い切れない」と、人が離れていくことになるのです。
なぜ、いい人をやめられないのか?

ここまで読んで頂いて、いかがでしたか?
おそらくご説明した内容は 目新しい情報ではなく、多くの方がお気づきのことと思います。
では、なぜ、「いい人」でいるメリットより、デメリットの方が大きいにも関わらず、いい人をやめられないのか?
いい人でいるご本人は、「せっかく誘ってくれたのに断ったら、申し訳ないかな?」と思ったり、「誰かがやらなければならない仕事なら、やるしかないよね」と、相手への優しさや配慮、犠牲心で行っていると思います。
しかし、誘って来るお相手の本心は、人数合わせだったり、「一人じゃつまらないから」とか、多くの取り巻きが欲しいだけの人もいます。
いつも面倒な仕事を押し付けて来る人は、他人を利用することばかり考え、その人の成長を望むことは、難しいでしょう。
また、「いい人」というのは 気が利き過ぎてしまいます。
そのため、誰かが困っていそうだと、つい「お手伝いしますよ」と、自ら声をかけるのです。
もちろん、人に親切にすることは大切です。
しかし、自分が疲れ切るほどやってしまうのは、過剰反応です。
これでは、ご自身やご家族を、大切にできていません。
そして、これらの行動をする動機を、よくよく考えてみると…
「人によく思われたい」とか、 「感謝や賞賛が欲しい」。
あるいは、 「認められたい」や 「人に嫌われたくない」という思い(願望)からではないでしょうか?
いい人をやめると起きる いい効果

さて、いい人が求めている願望が分かったところで、では、「どうすれば、願望が叶う?」と、あなたは思いますか?
感のいいあなたは、もうお気づきですね!
はい、そうです。
◆ いい人をやめれば、叶います!
「えっ!でも…人に親切にしましょう、って言うし…」
「誘いを断ったら、やっぱり嫌われちゃうんじゃないの?」と思ったあなた。
ご安心下さい。
いい人をやめても、あなたの気持ちや意思を尊重してくれる人、大切にしてくれる人は残ります。
また、いい人の皮がむけた「自然体のあなたが好き」という人にも出逢えます!
もちろん、 一時的には「人間関係の入れ替わり」が起きて、寂しい思いをするかもしれません。
でも、あなたから離れていく人は、「誘ったら、断らないあなた」「なんでもやってくれるあなた」という、あなたの一部分が好きだったり、あなたを利用しようとする ズルイ人です。
いくら「人に親切にしましょう!」と言われても、そんなズルイ人にまで、親切にする必要はありません。
むしろ、過剰なまでに献身的に何かをしなくても、「素のあなたが素敵」と思う人や、「自分の意見を持っているあなたが好き」という、本当のあなたに合う人と過ごすことになります。
すると、「イライラすること」や「嫌だな」と思うことが減っていきますので、ストレスが減り、人生を楽に生きられるようになるのです。
そして、この効果はご自身だけでなく、お子さんやご家族にも、いい影響を与えます。
すると、(今はまだ信じられないかも知れませんが…) 気づいたらいつの間にか、「子どもの不登校が良くなっている!」という現象が起きるのです!
いい人をやめる方法

では、実際にどのようにして、「いい人」をやめればいいのでしょうか?
それは、「あなたの感じていること」や「やりたいこと」を素直に表現することです。
例えば…
・自分の時間が欲しい時は、「ママは本を読みたいから、○時まで、隣の部屋にいるね」とご家族に伝えて、一人の時間を作る。
・「今日は、ずっと気になってる あのお店の○○が食べたいな♪」と、自分のやりたいことを伝えてみる。
・気の進まないお誘いは、勇気出して「悪いけど…、ちょっと行けないんだ」と断ってみる。等々…
もちろん、最初のうちは「言っちゃった!」とドキドキしたり、やっぱり「相手にどう思われるか?」が気になったり、「これで、本当に良かったの?」と、自分の決断に心が揺れることもあります。
また、今まで自分の気持ちを抑えて来た人ほど、素の自分を出すことが怖かったり、恥ずかしかったりと、抵抗や難しく感じるかも知れません。
でも、大丈夫!
みんな最初は、上手く自分の思いを伝えられないものですし、慣れてないだけ。
少しずつ素直に伝える練習をすれば、上手くなりますので、回数を重ねてみて下さいね。
そして、いい人の皮を脱ぎ捨てて、自然体のあなたに合った人達との人間関係を築き、ストレスの少ない人生にしていきましょう!
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
まとめ
1、いい人のメリット・デメリットを考える。
2、あなたの願望は、何ですか?
3、ズルイ人には、親切にしなくていい。
4、あなたの「感じていること・やりたいこと」を 素直に伝える。

