高校生の不登校
 

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日常に潜む 不登校の原因


高校生 不登校 理由・原因

 
お子さんが不登校になると、「まず 原因を知りたい!」と思うかも知れません。
 
しかし不登校は、複数の原因が絡み合っている状態で、解りづらい原因が数多くあります。
 
そこで今回は、不登校原因の一つである
「日常に潜む 不登校の原因」をお伝えします。
  

目次
1.不登校を取り巻く影響
2.物質的な豊かさ・便利さ
3.情報疲れ
4.自分専用の対処法を

 


 高校生に多い 不登校理由


 
高校生の不登校では、中学生の不登校と同じように、「理由を聞いても分からない」ケースは、とても多いんです。
「理由が分からない?!」 不登校の接し方
 
とはいえ不登校は、学校・友人・地域・親・兄妹・家庭環境・本人の性格・SNS・各種マスコミに至るまで、さまざまな影響が複合されて表面化します。
 
その中でも、日常生活に含まれる「当たり前」の影響は、色濃く反映されます。
 
ここでは、その「当たり前とは何か?」を、日常生活の側面から 考えていきたいと思います。
 


 物質的な豊かさ・便利さ


不登校 原因 影響 時代背景

 
物質的な豊かさ便利さも、不登校に影響しています。
これは、多くの哲学者、思想家、心理学者なども指摘していますが、私も実生活で感じています。
 
というのも、物が豊かにある日本では、 物がある状態が当たり前です。
パソコンにスマートフォン、テレビに冷蔵庫。
自動掃除機は、勝手に掃除をしてくれて、充電器に戻す手間もいりません。
 
このように、科学や技術の進化に目覚ましい現代では、便利な道具や機械、情報も、家庭環境の中に豊富にあります。
 
そして便利なものは、ボタン一つで、かなりの作業と時間短縮をしてくれますね。
 
例えば、洗濯。昔は洗濯板で衣類を手洗い、すすぎ洗いをして、絞って干す。
一連の作業に手間がかかり、冬の寒い日なんて、どんなに辛かったことでしょうね。
 
しかしその大変さも、一連の作業がどんな意味を持っていて、それをしないと、どうなってしまうのか?
 
また、嫌なことでも歌いながらやったりと、作業を楽しくする工夫が、目に見える形で 子どもの側にあったのです。
 
だから、子どもは お母さんの真似を面白がってやったり、大変さを知っているからこそ、お母さんの役に立ちたいし、感謝もできる。
 
もちろんお母さんも、子どもに手伝って貰えるよう あの手この手で考えるし、手伝ってもらえることが嬉しいし、有難い。これを現代語でいうなら、「Win × Win の関係」ですね。
 
こうした小さな作業や 努力の積み重ねから、何かが「達成された喜び」、「仕事のプロセス」や「心の使い方」を、私達は自然と学んでいました。

ところが現在の洗濯は、衣類を入れて 洗剤をポンと放り込み、ボタンを押すだけ。乾燥機付きの洗濯機は、干す手間もいりません。
 
この豊かさ便利さは、本当に有り難い。
 
しかし、作業工程や動作の意味は、見えずらくなりました。
 
加えて、いくら便利で時間は短縮されても、その先の工程である、服を畳んで、クローゼットや引き出しにしまうとこまでは、やってくれませんよね。
 
すると、私達は、「常に先、その先。もっと完璧に!もっともっと!」と考えるようになって…、どんどん要求が増えていきます。
 
その結果、自分が理想とする完璧な状態でないと、イライラしてしまう。
 
もちろん、これが進化の原動力であることは、確かですね。
ということは…
 
現代は、誰もが頑張らなければならない時代。
 
そのため、仕事や勉強が大変過ぎて 追い詰められ、申し訳ないと思いつつも…、家事や 親子で関わることが「面倒」「煩わしい」、と感じるかも知れません。
 
このような余裕のない状態は、誰が悪いわけでもなく、「致し方無い」としか言いようがありませんよね。
 
とはいえ、家事の解決策は、「なるべく楽に!できる範囲で!」と、家事の断捨離 や 家族内での役割分担は、進むと思います。
 
でも、「親子の関わり方は???」
「?」マークがいっぱいで悩んでいる状態は、イライラするし、辛い。
 
すると、ついつい「相手を避けたり」、逆に「相手を自分の思い通りにしたい」などと考えてしまう。
 
そして、親御さんも お子さんも 心をすり減らす毎日で、「心の安寧や充実感」は、減ってしまったように思います。
 

 情報疲れ


 
また、インターネットや SNS等の情報は、今や私達の生活に欠かせません。
そのため昔に比べ、大人も子どもも、インターネットで調べ物をしたり、多くの情報に触れる機会が格段に増えました。
 
その結果、「自分に対する悪口・誹謗中傷」はさることながら、「他人のキラキラした生活」「嫉妬」「争い」等、「知らない方が幸せだった」と思うような情報にも触れてしまいます。
 
そして、これらの不要な情報や感情に 振り回されることで、コミュニケーションを恐れたり、空気を読むことばかりに集中してしまい、疲れてしまうのですね。

もちろん、「じゃ、ネットも SNSも 見なきゃいいじゃん!」と思うのですが…
 
人間には、「探求心」や「好奇心」。また「防衛反応」等、さまざまな刺激に、脳が勝手に反応してしまうため、依存性が高く、やめづらい。
 
そのため、現代の子ども達は、これらを踏まえた「情報収集能力・管理・柔軟な対応」等を学び、数多くの能力を求められます。

でもこれって、大人でも大変ですよね。
 
ですので、多くの子ども達がオーバーヒートを起こしてしまい、どうしていいか分からなくなるのです。
 
つまり、物質的に豊かで便利な環境(社会)は、不安や不要な感情を生み出し易く、たくさん心 と 頭を使って考えないと、乗り越えられない状態。
 
そんな時代や環境が、不登校の背景にあるのです。

とはいえ、嘆いてばかりもいられませんし、同じ時代でも、イキイキと活動している子ども達がいるのも事実です。
 
では どうすれば、いいのでしょうか?
 


 自分専用の対処法を


不登校 対処法

 
それは、イライラしたり、疲れた時の「自分専用の対処法」を、いくつか用意しておくことです。
 
ここでは、上記でお伝えした例で、ご説明しますね。
 
例1:洗濯

 洗濯は、「いくら洗濯機が 私の仕事を短縮してくれている」とはいえ、毎日となれば、洗濯機に感謝もしていられません。
 
そんな時は、完璧を求めずに、ズボラになってみる。
具体的には…
 
・服を畳んで、引き出しへしまうのではなく、乾いた服から着る。
・お子さんと一緒に畳んで、各自でしまってもらう。
・服の大部分をハンガー掛けにし、そもそもの畳む量を減らす。等々
 
ただこれは、「部屋が洗濯物だらけで、落ち着かない」等、ご自身の向き不向きや、ご家族の協力が必要ですので、ご自身に最適なズボラ加減を探してみて下さいね。

例2:友人のSNS等を見て、「羨ましい」と思った場合


 キラキラした生活のように見える友人は、「実は、そのキラキラ生活を送るために、時間とお金と労力をかけ、しこたま努力している」と、知ることです。
 
試験勉強のように、「全然、勉強しなかったよ~」と言って、テストの点数のいい子は、陰でしっかり勉強しています。
「全然、努力なんてしてないよ~」を、真に受けてはいけません。
 
 
例3:SNSやネットで、自分の悪口を見てしまった場合


まずは、その場から離れましょう。
そして、ショック状態である自分を認めて、労わってあげて下さいね。
その際…

「なんで、あんな事書かれなきゃいけないの?」
「私、何か悪いことした?」
 
こう思うかも知れませんが、「なんで?」「私のせい?」と考えると、ショック状態がずっと続いてしまうので、やめましょう。
 
それに、相手の真意は、どんなに考えても分かりません。
その時、ただ相手の虫の居所が悪く、誰でもいいから八つ当たりしたかっただけかも知れないし、元々性格が悪いのかも知れません。
 
そんな人のために、あなたの人生の時間を使うのは、もったいない!
 
ですので、少しでも早くショックから抜け出すために、まずは、「私は今、傷付いたんだな」と認めて、その傷を癒す行動に移りましょう。
 
この傷を癒す行動は、ご自身がリラックスできるものなら、なんでもOK!
 
・ゆっくりお風呂に浸かる。
・音楽を聴く。
・日記に言いたいことを書き出す。
・泣く。
 
いずれにしても、反省会をする前に、ショック状態の自分を認め、労わることが先決です。反省会をしたい方は、冷静さを取り戻してから行いましょう。

いかがでしたか?
「え、そんなこと?」と思うかも知れません。
 
しかし、ハードルを高く設定すれば、それがまたストレスになってしまいます。まずは、今すぐできる対処法から、試してみて下さいね。
 
そして私と一緒に、不登校を解決していきましょう!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、日常生活の当たり前が、不登校に繋がる。
2、「もっともっと完璧に!」が、疲れの素。
3、ネットやSNSの情報は、ほどほどに。
4、自分専用の対処法を、いくつか準備しておく。

 
 

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