高校生の不登校
 

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高校生に多い不登校理由 と 親御さんの対応


高校生 不登校 理由・原因

 
高校生が不登校になる理由は、さまざまです。
 
しかし、お子さんに不登校の理由を聞いても、「分からない」と答えるばかりで、親御さんとしては、心配ですね。
 
そこで今回は、
 
「高校生に多い、不登校理由」と
「親御さんの対応の仕方」をお伝えします。
  

目次
1.高校生に多い不登校理由
2.不登校になる子 と ならない子の違い
3.小中学校から続く、高校生の不登校
4.親御さんの対応の仕方

 


 高校生に多い 不登校理由


 
高校生の不登校では、中学生の不登校と同じように、「理由を聞いても分からない」ケースは、とても多いんです。
中学生の「理由が分からない?!」 不登校の接し方
高校生の「不登校理由が分からない原因」
 
また、小中学校時代に、登校渋り や 不登校を経験している場合もあります。
いずれにしても、高校生の不登校理由には、下記の「人としての成長」と「個性」が、大きく影響しています。
 

1、進学・人間関係・家庭環境等の変化
2、自我形成
3、体の成長によるホルモンバランスの乱れ
4、思春期(青年期)の葛藤
5、ストレス反応対策
6、将来への不安 etc…

 
高校生は、義務教育が終わることで、当たり前のようにあった 学校や社会のルールに 疑問を持つ時期です。
 
そのため、「自分の決断が、本当に正しかったのか?」等、実際に高校へ通いはじめて体験し、肌で感じる違和感。
 
また、高校から先の進路も、現実味を帯びて来るため、「自分の個性」や「自分の生き方」「人生」等を、強く意識する機会が増えていきます。
 
ただそれらは、本人にとって ショッキングだったり、自分の力では、どうすることもできない出来事や、理不尽なことにも対応を迫られ、戸惑ってしまうんです。
 
例えば…
 
・今までやって来たことが、通用しなくなる。
・恋愛や失恋を経験する。
・友人に裏切られる。
・経済的問題を目の当たりにする。
・災害・親族・友人等の死に直面する。
 
すると…
 
「自由とはなんだろう?」
「私は、どうありたいの?」
「自分には、何が向いてるの?」
「私に、何ができる?」
「私は、何をして生きていったらいいの?」etc…
 
さまざまな疑問を抱え、将来について、あれこれ考えたりします。
 
実はこれ、心身ともに成長している証拠なのですが…
 
高校生は、思春期や青年期に当たるため、自我形成の難しさや、思春期の葛藤も表面化し易く、情緒不安定になりがちなんです。

 


 不登校になる子 と ならない子の違い


高校が合わない 不登校

 
とはいえ、親御さんとしては…
 
「子どもは、みんな成長するし、
 ショックな事や、何か選択を迫られても、
 普通に学校へ通える子もいるじゃない?
 
 なんで うちの子は、行けないの?」etc…
 
このように、思われるかも知れません。

この疑問について、結論から申し上げますと…
 
お子さんは、
「世間に惑わされず、自分自身と向き合える 稀有の人」 ということです。

例えば、あなたは「生きる意味って、何ですか?」と聞かれた場合、すぐに答えられるでしょうか?
 
また、悪気はなくとも、他人を傷つけてしまった時等、その現実を認め、感情と向き合い、解決策を見出せるでしょうか?

これらの難題は、生きていれば 誰しもぶつかる問題で、答えを出すのは、脳が多くのエネルギーを必要とします。
 
そのため一見すると、自分自身と向き合い、考え、解決策 や 選択を見出したように見えても…
 
難題や不安、世間の目に耐え切れず、早くそこから抜け出したいために、他人の考えに乗っかってみたり、打算や無難な選択をしている場合もあります。
 
あるいは、そもそも、考えない人もいますよね。
 
これは、  「人間が 省エネ設計にできているため」なので、良い・悪いの評価をすることはできません。
 
ただ、ここで知って頂きたいのは、
人は、難題に直面した時や、不安や傷つく経験をすると、思考が停止し、その心の痛みや不安な感情と向き合うことを、一時的に避ける傾向があるということ。
 
なぜなら、私達はショックを受けた時点でも 生きていますから、生命維持のためのエネルギーも必要ですね。
 
そこで、同時進行で大量のエネルギーを使うより、考えることをやめて、一時的にエネルギーを節約しようと、本能的にしてしまうからなんです。
 
また、ショックや傷つくことは、誰でも避けたい。
すると、自分を守るための「防衛反応」が、自動的に働きます。
 
このようにして、  本人も気づかぬうちに、現実や感情を見ないようにしたり、世間の目を気にして、さまざまな人生の選択を、人に流されたまましている場合も多い。
 
そして、このような場合は、普通に高校へ通っているように見えるので、今の親御さんは、羨ましく感じるかも知れません。
 
しかし、「人生100年時代」と言われる現代では、問題を先送りしているだけに過ぎず、どこかの段階で、難題 や 自分自身と向き合う時がやって来ます。
 
すると、大人になればなる程、柔軟に考えられなくなったり、楽な道を選んだりして、不登校どころではない、人生の危機を招く可能性があるんです。

つまり、お子さんは「急がば回れ」の処世術を、実践している状態。
 
そして 世間に惑わされず、自分と向き合える
素晴らしい資質 と 才能を持った「力のある子」なんです。
 

 小中学校から続く、高校生の不登校


 
とはいえ、小中学校から 登校渋りや不登校経験がある場合、親御さんは「またか…」と、落胆の色を隠せないかも知れません。すると…
 
「子育てって? 思春期って?
 もう一体 何なのよ~!」
 
と腹を立てたり、自暴自棄になったりと、辛い思いをされているのではないでしょうか?
 
このような場合、お子さんは「自分のあり方」や「生き方」が、まだ確立されていないため、再び不登校になっていると、考えられます。
 
というのも不登校において、自分と向き合うことは、「新しい自分・本当の自分」に生まれ変わったり、「自分だけの生き方を見つける」ということです。
 
これは、とても大変な作業ですし、本人のペースでしか進みません。
 
そのため、一般的にいわれる 高校へ行き → 大学進学・卒業 → 大手企業に就職 等の「普通の生き方」と「自分だけの生き方」との間で揺れ動き、激しい葛藤が起こります。
 
これは、「普通への渇望」ともいえるかも知れませんが…
 
本音の部分では、「普通って、何?」と、普通の定義さえ分からないのに、普通の生き方が、果たしてできるでしょうか?

故に、一見すると何も考えていないように思えるお子さんは…
 
学校・親・マスコミ等の影響を受け、
他人が作り上げた理想の生き方をするよりも
 
「私は、こうありたい!」
「自分は、○○して生きていく」
 
と自分だけの生き方を、必死に模索している途中なんです。
 


 親御さんの対応の仕方


高校生 不登校 親の対応

 
上記のように、親御さんから見れば、お子さんは、「とても不器用な生き方」に思えるかも知れません。
 
しかし人間は、一人ひとり個性・資質・才能が違う中で、向き不向きを見極め、自分の生き方を、自分で選択するしかありません。
 
そしてこれは、親御さんのご職業(専業主婦も含む)のように、実際にやってみて、はじめて「自分に合っている・合っていない」が分かるものです。
 
ですので、どんな生き方、あり方を選んでも、
本人が「私には、合っている」と感じていれば、どれも正解!
 
また、もし「合っていない」と思うなら、人生は長いので、修正も可能です!
 
親御さんは、不登校をしている今のお子さんを 否定するのではなく、「長い人生のうちの2・3年、じっくり考える時間があってもいい」と、心から受け入れてあげて下さいね。
 
こうすることで、親御さん自身の普通への渇望 や 揺らぎも、徐々に消えていきます。
 
そして、お子さんを適切な距離で、支えててあげて下さいね。
よろしくお願いします。
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、高校生の不登校理由は、人としての成長が影響している。
2、お子さんは、若いうちから自分自身と向き合える、稀有の持ち主。
3、新しい自分・自分だけの生き方は、本人のペースでしか進まない。
4、親御さんは、今のお子さんを 心から受け入れる。

 
 

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