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きっかけは、宿題ができていないから


中学 不登校 きっかけ 宿題

 
不登校のきっかけ(理由)に、「学校の宿題ができていないから」という場合があります。
 
これを親御さんから見れば、「は?何それ!」「そんなことで?」と、思うかも知れません。
 
そこで今回は、「宿題がきっかけの不登校理由」と、
「親御さんの接し方」をお伝えします。
 

目次
1.「宿題」という不登校のきっかけ
2.なぜ、完璧主義だと不登校になるの?
3.完璧主義の原因
4.完璧主義を緩和する方法

 


 「宿題」という不登校のきっかけ(理由)


 
学校の宿題は、普段の授業でも出ますよね。
 
でも、新型コロナウイルス対策による休校や、夏休み等の長期休暇では、日々出される宿題と、質と量が違います。
 
そのため、大量に宿題を溜め込んでしまったり、得意なものだけやったり、分からない部分がそのままだったりします。
 
長期休暇の宿題は、親御さんも経験があるように、宿題のやり方に、人それぞれの「個性」が出ます。
 
例えば…

・休み前半に、全部やってしまう。
・毎日コツコツ、計画的に終わらせる。
・休みラスト1週間で、一気にやる。
・そもそも、全部仕上げる気がない。 等々…

 
このように、それぞれのやり方で 宿題をやっているのですが…、
中学生になると、小学生だった時のやり方では、通用しない場合が出て来るのです。
 
これは、子どもの学年が上がるに連れ、宿題自体が難しくなることも原因の一つです。
 
とはいえ、宿題がきっかけで 不登校になるお子さんには、あるタイプの特徴があります。
 
それは…、「完璧主義!」です。
 


 なぜ、完璧主義だと不登校になるの?


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上記でもお伝えしたように、宿題は、できない・分からない部分があっても、そのまま提出するお子さんもいます。 
また、そもそも提出しなくても、平気で学校へ行けるお子さんもいますね。
 
しかし、不登校に多いお子さんのタイプは、真面目で責任感が強く、優秀な子。

すると、お子さんの中には…
 
・中途半端な状態のままで、提出していいの?、と疑問に思う
・完璧にできていないなら、
 プライドが許さないから、出さない方がマシ! 等々…
 
こう考えてしまうんですね。
 
これは、理想を追い求めるが故に起こる、「0か100かの思考」をしてしまう「考え方の癖」が、強いためです。
 
完璧主義のお子さんは、「何事も完璧にこなしたい理想の自分」と「それができなかった自分」とのギャップに苦しみます。

そして更に、「宿題が完璧にできていないまま 学校へ行って、友達や先生に、自分は、どう思われるのか?」を、気にし過ぎてしまうのです。
 
この「友達や先生に、どう思われるのか?」は、 「他人の評価を 過剰に気にしている」ということですね。
 
そのため、他人の評価が得られた時はいいのですが、評価が得られなかった場合に…
 
・良い評価が得られない私は、ダメな子なんだ。
・こんなダメな私は、価値がない。
・価値のない私は、友達や先生に受け入れて貰えずに、嫌われる。等々…
 
このように、思い込んでしまいます。
 
そして、学校をアウェイのように 居心地が悪い場所と感じてしまい、不登校に繋がるのです。
 

  完璧主義の原因


 
さて、ここまで読んで頂いて、いかがでしょうか?
 
「う~ん、完璧主義もプライドも、分かるけど…。
 でも、そんなことで、不登校?」
 
こう思う親御さんもいるかも知れませんね。
 
実は、完璧主義になる原因は、元々のお子さんの性格もありますが、幼少期から今まで育って来た環境や、親御さんの接し方等の影響も考えられます。
 
というのも、人が成長する過程には、さまざまな課題が与えられます。
 
そして、それらを乗り越えた時に、「努力が報われた」と感じたり、「達成感」や「喜び」と共に、「先生や親に褒められる」という「承認欲求」が満たされるからです。
 
例えば、まだ何も話せなかった子が、「ママ、パパ」等の意味の通じる言葉を発した時、親御さんの多くは、大喜びしたのではないでしょうか?
 
そんな親御さんの喜んだ表情 や 褒め言葉等を受けて、子どもは 努力が報われ、嬉しく感じます。
 
すると、子どもの脳の中では、「脳の報酬系」と呼ばれるシステムが反応。
 
この脳の報酬系システムは、何らかの欲求が満たされた時に活性化して、「ドーパミン」という物質を放出し、人に「気持ちいい」感覚を与えるのです。
 
加えて最近の研究で、脳はドーパミンが得やすくなるよう、自らの構造を変えていく性質がある、と分かったのだとか。
 
つまり、子どもは、親御さんが喜んでくれたり、褒めてくれたことが嬉しくて、その快感を得ようと、頑張るのです。
 

一方、何かを失敗したり、完璧に何かができないと、親御さんの表情が曇ったり、褒めて貰えない場合、子どもは 快感が得られません。
 
それどころか、「完璧にできない私は、親に嫌われて、見捨てられてしまう」という恐ろしい不安で、いっぱいになるのです。
 
そのため、親御さんが喜ぶような結果を出そうと、常に頑張ることが当たり前になります。
 
そして、年齢を重ねるごとに、常に「完璧な結果」を求める。
あるいは、「完璧な理想の自分」を追い求めたりして、「完璧主義」が形成されていきます。
 
そして、この「完璧さ」を、他者にも求めるようになるため、相手は辛くなってしまい、人間関係が上手くいかない場面が増えてしまうのです。
 


 完璧主義を 緩和する方法


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このように、完璧主義が 悪影響を及ぼし始めると、中学生の場合は、宿題や人間関係、不登校等で悩みますが、このまま大人になってしまうと…
 
仕事・人間関係・経済の崩壊。また、結婚や育児といった、人生そのものにも、大きな影響が現れてしまいます。
 
ですので、中学生の今のうちに、完璧主義を緩和することが大切です。

もちろん、親御さんの中には、「完璧主義を完全に治させたい」と思うかも知れません。
 
しかし、「完全に治す = 完璧に治す」という感覚なら、それ自体が0か100の思考で、お子さんの個性まで失われてしまいます。
 
ですので、ここでは、 お子さんの個性も活かせる「完璧主義の緩和」を目標にしていきましょう!

それには、まず、 特別に何かが良くできなくても、お子さんを受け入れてあげることです。
 
つまり、 「ありのままを受け入れる」ということですね。
 
ポイントは、日々の生活の中で、親御さんの思っていた成績や、言動ができなかった時にこそ、お子さんの悔しい気持ち や 恥ずかしさ。
また、不安な気持ち等 を受け入れてあげること。
 
こうすることでお子さんは、 「完璧じゃなくても、いいんだ。」「途中でも失敗しても、また挑戦すれば、大丈夫!」と思えるように、少しずつなっていきます。
 
もちろん、これは言葉でいうほど、簡単ではありません。
 
お子さんの元々の性格もありますから、薄皮を剥ぐように「徐々に変化していく」と思っておいて下さい。
 
また親御さん自身も、忍耐が必要ですので、適度に息抜きをしながら、改善していきましょうね!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、お子さんは宿題に、完璧を求めていませんか?
2、0か100の思考や、他人の評価を気にし過ぎていませんか?
3、完璧主義の原因は、性格と養育環境の影響。
4、ありのままを受け入れ、完璧主義を緩和させる。

 
 

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