中学生の不登校
 

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親子で気持ちのすれ違いは、ありませんか?


中学生 不登校 原因

 
不登校の原因の一つに、「親子の気持ちのすれ違い」があります。
 
もしすれ違いが多ければ、その分、不登校解決に「膨大な時間・労力・お金」が、かかってしまいます。
 
しかしご本人達は、この事実に なかなか気づかないものです。
 
そこで、不登校解決をスムーズに行うために、気持ちがすれ違う理由を知って頂き、すれ違いを元に戻していきましょう!
 

目次
1.親の気持ち
2.娘の気持ち
3.言葉足らずが、すれ違いを生む
4.まずは、親御さんから

 


 親の気持ち


 
冒頭でもお伝えしましたが、私がご相談を受ける 不登校の親子の多くは、親子間で「気持ちのすれ違い」が起きています!
 
というのも 親御さんは、日々の家事や仕事で 時間に追われながらも、「いつも笑顔でいられるような いい親でいよう!」と、必死に頑張り過ぎているからです。
 
これは、「親である以上、子に誇れるような親でいたい」という思いから、発せられているのかも知れません。
 
加えて、ご夫婦であれば、
「いい夫・いい妻でいたい」。
 
シングルなら、
「シングルは不幸じゃない!と言える いい親でいたい」。
 
しかし、現実の子育ては、思い通りにいかないことの連続。

もしあなたが共働きなら…
 
「夫も仕事だし、
 私の職場にも迷惑をかけられない。
 だから、自分でなんとかしなきゃ!」
 
などと、常にフル回転で、頑張るしかないかも知れません。
 

もしあなたが専業主婦なら…
 
仕事を辞めた手前、世の中の役に立てていないように感じてしまい、
「夫は外で働いて、
 家のことと子育ては、私の仕事。
 これは分業なんだから、仕方ない…」等々
 
ご主人様のご機嫌を伺ったり、ものが言えずに、我慢し続けているかも知れません。
 

もしあなたがシングルなら…
 
「子どものためにも、自分のためにも、
 稼がなきゃいけない。
 でも、一緒にいられる時間が少なくて、
 淋しい思いをさせているかも知れない。
 …ごめん」
 
などと、負い目を感じているかも知れませんね。

すると、いずれの場合も 時間と心に余裕がなく、本当はイライラしたくないのに、つい苛立ってしまう。
 
そして、ちょっとしたことでも、子どもをきつく叱ってしまい、自己嫌悪。
 
こんな悪循環が毎日のように続けば…
 
「本当は いつも笑顔でいたいのに…、
 親だって人間なんだよ!
 
 時間もないし、向き不向きもある中で
 頑張ってるんだから、もう少し私のことを分かってよ~!」
 
こう言いたくなりますよね。
 


 娘の気持ち


中学 女子 不登校理由

 
一方、娘さんの気持ちは、どうでしょうか?
カウンセリングで話す子ども達の多くは、こう話してくれます。
 
お父さんとお母さんが 苦労して、
 私を育ててくれているのは分かるし、
 感謝してる。
 
 でも、だからこそ、お父さんとお母さんに
 褒められたくて、期待に応えたくて、
 ここまでやって来たけど…
 
 今まで家で教わって来た私のやり方は、
 今の学校では 通用しない。
 
 それに、批判や争いが嫌いだから、
 目立たないようにしたり、
 友達に合わせて来たけど…
 
  もう、人に合わせる毎日に 疲れた。
 
 だから少し休んで、
 また 勉強や何かを頑張りたいんだけど…

 身体が言うことを聞かないし、
 自分でも、どうしていいか分からない。
 
  本当は、家族に心配をかけたり、
 悲しませたくないのに…

 何もできない自分が情けなくて、
 どんどん嫌いになっていく。
 
 こんな暗い話、お父さんもお母さんも
 きっと聞きたくないと思う。

  それに 話したとしても…
 どうせ、分かってくれない
 

 言葉足らずが、すれ違いを生む


 
このように 親御さんと娘さんは、お互いに
 
「どうせ、分かってくれない」や
「私の気持ちを分かってよ~!」と思っています。

しかし親子とは、近い関係が故に、
「言わなくても 分って欲しい」と思いがち。
 
そのため お互いに、素直な自分の気持ちを表現せずに、「言葉足らず」となって、苦しんでいるんです。

例えば、下記のケースで、気持ちを表現しない接し方(▲)と、気持ちを表現した接し方(○)の違いを、想像してください。

【シチュエーション例】
 親御さんが共働きで、友達とのトラブルにより、娘さんが不登校になった場合。
 

【母親の本音】
私は仕事が好きだし、子どものためを思って、一生懸命働いて来たけど、毎日慌ただしくて、自分の時間もなく、精神的に一杯いっぱい。
 
でも、この状況が、子どもと向き合う時間もなく、不登校になるくらい、淋しい思いをさせてしまったんだ。
 
とはいえ、自立のためには、箱入り娘にするわけにもいかないし、困難を自分の力で乗り越える術を 学んで欲しい、という思いもある。 

 
このように親御さんは、後悔や反省と共に、娘さんの成長を応援したい気持ちでいます。

これを、言葉足らずのまま言ってしまうと…
 
「あなたのために、働いているのよ」
 

では、素直に表現した場合は、どうでしょう?
 
○「お母さん、子育てと仕事の両立を
  しているつもりだったけど、
  ○○に淋しい思いをさせて、ごめんね。
  
  でもね、お母さんは、
  いつでもあなたの味方だよ。
 
  だからこの問題を、
  お母さんも一緒に考えていきたい。
  どうかな?一緒に考えてもいい?」
 
 

【娘の本音】※同じシチュエーション
家族のため 生活のために、働いてくれていることは分かるし、感謝してる。
 
でも、友達と揉めてて、自分でなんとかしたいけど、どうしていいか分からないから、話を聞いて欲しい。
 
あぁでも、きっと忙しくて大変だろうし、心配かけたくないよ…

 
このように、遠慮や我慢をしている場合が多いのですが、実際 言葉にすると…
 
「お母さんは、話しを聞いてくれないし、
  分ってくれないじゃない。
  だから、言ってもムダでしょ!」
 
でも、もし素直に表現するならば…
 
○「お母さん、いつもありがとう。
  心配かけて、ごめんなさい。
  
  実は今、友達と揉めてるから、
  相談に乗って欲しい」

この他にも家族構成や環境、性格といった個人の違いがあるため、実際には、さまざまな状況・伝え方が考えられます。
 
しかし、不登校の親子関係に共通しているのは…
 
“ 素直な気持ちを、伝えていないことです。”

お互いの素直な気持ちを伝え合えば、すれ違いが元に戻り、親子関係はグッと良くなります!
 


 まずは、親御さんから


不登校 気持ちを伝える 接し方

 
ただそうは言っても、まだ未熟な娘さんは、自分の気持ちを、的確に言葉にするのは難しいですよね。
 
ですので、 まずは 親御さんから、素直な気持ちを 伝えてあげてください。
 
そうすることで、娘さんの「お手本」となり、次第に娘さんも、素直な気持ちを語ってくれるようになりますよ。

但し、注意して欲しいこともあります。
 
それは、親御さんが 照れ隠しをしたり、不幸アピールをしないこと。
 
気持ちを素直に表現する というのは、思いついたことを、ただポンポン話すことではありません。
 
娘さんが気にしているような地雷は避ける等、言葉選びは、慎重にお願いします。

また、家族の悪口や愚痴 等、「親がどんなに大変か」を、聞かされる娘さんは、正直、いい気はしていません。
 
愚痴や大変さは、友人・パートナー・専門家に聞いてもらったり、別の形でストレス発散をする等、娘さんの前では控えて下さいね。
 

いかがでしたか?
今までの接し方を変えるのは、簡単なことではないと思います。
 
でも、今、「時間・お金・労力」を惜しまずに 変えていかないと、娘さんは、完全な引きこもりになったり、うつ病になる等、問題は 雪だるま式に増えていきます。
 
そんな事態を招かぬよう、どうか親御さんは、ご自身の将来のために、プライド や 恥ずかしさを捨てて、素直な気持ちを伝えてあげて下さいね。
 
そして一日も早い、不登校解決をしていきましょうね。
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、親子で気持ちのすれ違いは、ありませんか?
2、お互いの気持ちを、それぞれ 想像して下さい。
3、言葉足らずが、すれ違いを生む。
4、まずは、親御さんから、素直な気持ちを伝える。

 
 

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