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イライラする時の対処法


中学生 不登校 イライラ 怒り
 

中学生の不登校の悩みの一つに、「イライラが止まらない」場合があります。
 
これは、嫌な出来事を何度も思い出してしまい、「なんであの子に、あんなこと言われなきゃいけないの!」と、怒りを感じている状態です。
 
そして、このイライラしている自分が、本当は嫌なのに、やめられない。
 
これでは、家族に八つ当たりしてしまったり、自分を好きになれず、疲れてしまいますよね。
 
そこで、「怒りが止まらない理由」と、
「イライラする時の対処法」をお伝えしたいと思います。
  

目次
1.そのイライラは、反省し過ぎかも?!
2.人はみな「自分中心」に考える
3.怒りのメカニズム
4.イライラする時の対処法

 


 そのイライラは、反省し過ぎかも?!


 
不登校のお子さんは、同級生からのからかい、悪口や陰口を言われたり。
親や教師、部活動の先輩から、パワハラのような叱責を受けた経験がある場合が多いものです。
 
その中でも、本人が「友達」「親友」と思っていた人から言われた場合は、「裏切られた気持ち」になってしまい、かなりショック!
 
このショックは、言われた直後は当然ですが、時間が経っても、夢の中でも、何をしていても、繰り返し再上演されてしまいます。
 
これって、凄く辛いですよね。
 
ですので、このショックを少しでも和らげようと、あれこれ考えて「私のせいかも…」と、 反省をすると 今度は…
 
「私はこんなに反省して、悪い所を直そうとしているのに、アイツは、何も分かってくれない!」と、イライラが倍増し、怒りに変わってしまうのです。

でも、これってよくよく考えてみると…
反省のために、あれこれ考えてしまうからですよね。
 
なぜなら、人間は危険から身を守り、同じショック(危険)を受けないようにしよう!と思う働き(防衛反応や学習能力)があるからです。
 
そのため、ショックだった出来事を思い出し、「次はどうすれば、その危険を避けられるのか?」を考えます。
 
そして、「自分のよくなかった言動を意識して、改める」。
これが「反省」です。
 
このように、何か危険なこと、ショックなことがあれば、それを避けるための「反省」は、生きる上で必要なことです。
 
しかし、この反省をずっとやってしまうと…、「反省し過ぎ」になります。
 
つまり、反省し過ぎた結果、かえってイライラを増幅させ、怒りに変えてしまうのです。
 


 人はみな「自己中心」に考える


中学 不登校 分かってくれない 自己中心

 
また、上記のような「私はこんなに反省して、悪い所を直そうとしているのに、アイツは、何も分かってくれない!」と思ってしまう場合。
 
反省して、行動がちょっとでも変わったところを、相手が気づいてくれて、褒めてくれればいいのですが…
 
そんなことができる人は、殆どいません。
 
すると、「なんで、分かってくれないの!」「私は、こんなに努力しているのに、誰も認めてくれない!」と、思ってしまいます。
 
でも、これは当然の感情なんです。
 
なぜなら、人はみな「自分中心」に考える生き物だからですね。
 
例えば、何か物事が上手くいった時は、「自分のおかげ」「自分の力で解決した!」と思います。
 
しかし、失敗したら「人のせい」にしてしまいがち。
 
もちろん、何かが上手くいった時に、「皆さんのお蔭で…」と、口では言っていますが、心の中では、「私のおかげ(能力・手柄)」と思っているものですし、そう思いたいのです。
 
ですので、 反省をすればするほど、努力が報われないことに腹を立て、イライラが止まらなくなってしまいます。
 

 怒りのメカニズム


 
ところで、イライラして怒りを感じている場合、脳の中では、何が起きていると思いますか?
 
動物で考えると、分かりやすいと思います。
 
例えば、動物が激しい怒りを感じる時は、「攻撃」する時です。
攻撃するには、筋肉に効率よく血液を運び、体を活性化しなくてはいけません。
 
そのため、脳では、別名「闘うホルモン」とも呼ばれる「ノルアドレナリン」が分泌されます。
 
神経を興奮させ、血圧や心拍数を上げるノルアドレナリンの働きによって、動物は相手を攻撃する準備をするのです。実はこれ、人も同じメカニズムをしているのです。
 
また、脳にはもう一つの反応が現れます。
それは、相手からリベンジされる可能性を予測し、不安や恐怖をつかさどる「扁桃体」という部分が反応します。
 
ノルアドレナリンによる興奮状態とともに、偏桃体が反応し、激しい不快感や恐怖を感じる。これが、脳の反応が生み出す「怒っている」という状態です。
 
そして、このノルアドレナリンが分泌している状態は、まるで麻薬でマヒしてている状態なので、「前頭前皮質」の働きが鈍くなります。
 
この前頭前皮質は、自分の行動をモニターして、実行すべきかどうかを判断するところ。
 
つまり、前頭前皮質の働きが悪いと、「やってはいけない」という判断ができなくなってしまうのです。
 
もちろん、イライラや怒りが止められない原因は、これだけではありません。
でも、もしイライラ や 怒りをコントロールできれば、毎日が楽になりますよね。
 
では、どうすればいいのでしょうか?
 


 イライラする時の対処法


イライラ 対処法 反省 やめる

 
イライラする時の対処法は数多くあるのですが、全てを書くと長くなりますので、ここでは、直ぐにできる対処法を2つ ご紹介します。
 

1、反省するのをやめてみる


これは、上記でもお伝えしましたが、反省し過ぎている場合に効果的です。
 
多くの場合、反省をしても、他人にはそれが明確には、分かりません。
すると、「私だけが、反省して苦しんでいる」という思いにかられます。
 
この「私だけ」という思いが、「孤独」を刺激してしまい、孤独を危険と判断した脳は、不安や恐怖を強く感じ、ノルアドレナリンを分泌します。
 
すると、脳はマヒ状態になるので、前頭前皮質の働きも鈍くなって、怒りをコントロールできない状態にしてしまうのです。
 
ですので、「また反省している」と感じたら、反省するのをやめてみましょう。
 
また、どうしても反省してしまう人は、「次は、こうする!」と、一度決めたら、日記にでも書き留めておいて、それ以上は、反省しないようにして下さいね。
 


2、イライラに気づいたら、幸せに感じるフレーズを唱える


 
これは、嫌な出来事を思い出して、イライラしている。
その相手と言い争いや、戦っているイメージが沸いて来た時に行う方法です。
 
まずは、相手と戦ってしまっている自分に気づき、「また、やってるな」と思ったら、深呼吸して下さい。
 
そして、相手を論破すること(復讐)に 時間とエネルギーを使うのではなく、本当は、自分を幸せにするために、時間とエネルギーを集中させたいと、思っていることを思い出して下さいね。
 
次に、「こうありたい」や「なりたい自分」等、幸せに感じるイメージを思い浮かべます。
 
そして、なりたい自分をイメージしながら、「○○になる」と、イライラが落ち着くまで、唱えるのです。
 
もしすぐに、「自分のあり方」や「なりたい自分」が 分からない場合は、好きなものや、幸せに感じるものを思い出して、唱えて下さい。
 
ここでのポイントは、「嫌な出来事を思い出したら、これを唱える」と、好きなもの や 幸せに感じるフレーズを、予め決めておくこと。
 
こうすることで、好きなもの や 幸せを感じることに集中し、嫌な出来事を追い出すことができるのです。

いかがでしたか?
今回ご紹介した方法は、不登校のお子さんに限らず、親御さんのイライラにも効きますので、ぜひ、親子で試してみて下さいね。
 
そして、不登校を私と一緒に、乗り越えていきましょう!
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、反省し過ぎは、怒りに変わる。
2、人はみな自己中心的に考える生き物。
3、怒りは、脳をマヒさせている状態。
4、反省するのを、やめてみる。
5、イライラに気づいたら、幸せに感じるフレーズを唱える。

 
 

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