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【不登校】ネガティブ思考をやめる 切り替え方


不登校 親 ネガティブ思考やめる 切り替え方
 

お子さんが不登校になると、親御さんの多くが不安や心配で、ネガティブ思考に陥りがちです。

でも、お子さんが不登校になれば、それは自然なこと。
 
とはいえ、ずっとそのネガティブ思考では、気付かぬうちに不満がダダ洩れになっていたり、ご家族に八つ当たりしていたりと、不登校の改善は進みませんし、親御さん自身にとっても辛いこと。
 
そこで今回は、「ネガティブ思考をやめる方法」の中1つである「切り替え方」をお伝えします。
 

目次
1.不登校の日常会話は、難しい?
2.「思考」と「行動」を分けて考える
3.あなたの会話、連想ゲームになってませんか?
4.不満とは、現状を良くしていくための糸口

 


 不登校の日常会話は、難しい?


 
お子さんが不登校になると、親御さんの多くがショック状態になります。しかし、「このままではいけない」と思うようになり、徐々にお子さんを見守る方向へと、舵を取ります。
 
その際、お子さんが完全に部屋に引きこもらないよう 声かけをしたり、当たり障りのない日常会話をしたりするのですが…
 
これが、なかなか難しい場合もありますね。
 
例えば、中2の3学期から不登校になった Cさん親子の例でお話したいと思います。
 

Cさん(中3)親子の例
Cさんは、友達とのトラブルをきっかけに不登校になりました。
Cさんのお母さんは、不登校の本や市の相談所で、「腫れ物に触るような態度はいけない」と知り、「家ではなるべく普段通りにしよう」と思い、Cさんに接していたそうです。
 
そして、学校をお休みして3ヶ月が過ぎたある日のこと。
いつも通り何気ない会話をしていたお母さんに、Cさんが、「ママの話しって、不満ばっかりね」と言ったそうです。
 
これに、大きなショックを受けたCさんのお母さん。

なぜなら、Cさんのお母さんの母親も、まさにそんな感じだったからです。
 
父親の帰る時間が遅いとか、家事を手伝わない、成績が悪い、ご近所の子と比べてどうだとか、不満や愚痴ばかりを聞かされて育ったCさんのお母さんは、「家が嫌いだった」と話します。
 
そのため結婚後は、「母のようになるまい」と思い、「家族が居心地のいい家庭を作りたい」と思って来られたそうです。
 
ところがCさん(娘)から、自分がかつて母親に思ったことと同じことを思われていたと知り、頭を殴られたような気持ちになったのだとか。
 
でも、よく考えると、確かに「ああだったら、こうだったら」「もう少し○○なら」と、いつも思っている自分がいる。
 
特に、Cさんが不登校になってからは…
 
・娘が学校へ行ってくれたら
・育児しながらでも会社を辞めなければ、何か違っていたかも
・もう少し夫が協力してくれてもいいのに!
・大変な思いをして子育てして来たんだから、こんな仕打ちないんじゃないの? 等々…
 
もう愚痴や不満でいっぱい!
そして、そんな自分に自己嫌悪し、ネガティブ思考が止まらない。
 
とはいえ、急にポジティブになれるわけもなく…、思考の切り替え方が分からないんです。

 
このように、Cさんのお母さんは、悩んでいらっしゃいました。
 


 「思考」と「行動」を分けて考える


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実は、Cさんのお母さんのように悩んでいる親御さんは、とても多くいらっしゃいます。
 
これは、心理学で「※世代間連鎖」といわれ、自分の両親を反面教師にして来たつもりが、潜在意識の影響により、知らず知らずのうちに 自分も同じことをしてしまう現象です。
 
そのため、ご本人は無自覚のまま、親御さんの会話が愚痴や不満の多い状態で、ご家族と接しているのです。
 
(※世代間連鎖とは、生き方、子育て方法、教育方針など、親から子どもへ、子どもから孫へと、様々な影響が親子間で連鎖していく仕組みのこと。)

とはいえ、親も人間であり、聖人君子ではありませんから、不満やネガティブなことを感じてしまうのは、仕方のないことですね。
 
それに、頭の中に 何らかの感情が湧いて来るのは、誰も止められません。
 
でも、これを解決する方法ならあります。

それは、「思考」と「行動」を分けて考えるのです。

すると、 思ってしまうのは仕方ないけど、「思ったことを口にする・しない」は行動なので、あなたが自分で選択できる、ということに気付けると思います。
 
ですので、この選択肢を一度頭の中で考えてから、「(愚痴や不満を)口に出す・出さない」を決めていくのは、いかがでしょうか?
 

 あなたの会話、連想ゲームになっていませんか?


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さて、ここまで読んで頂いて、今までご自身では、「愚痴や不満ばかり話している」という自覚がなかった方は、いらっしゃるでしょうか?
 
もしあなたが、「思ったことを、そのまま口にするコミュニケーションをしているなぁ」と思われた場合、そのコミュニケーションの仕方は、改善する必要があります。
 
このような(思ったことをそのまま口にする)コミュニケーションをする方は、おおよその会話が、「連想ゲーム」になっている傾向が多いものです。
 
そのため相手がいる場合でも、 相手との関係性をよく考えずに、一方的な話しになっていたり、相手があなたの意図を必死に考えなければならない状況を作ってしまいます。
 
すると、相手の負担が大きくなるので、「あの人と話すとなんか疲れる」や「あの人、苦手だな」と思われてしまうのです。
 
これは、メールや手紙などの文章のやり取りでもいえることで、一方的な話しをする方は、句読点や改行が少なく、文字がずらーっと、大量に並んでいる傾向にあります。
 
あるいは、逆に会話や文章がとても短くて、前後の脈絡や説明がなかったり、突然、詩的な表現をしていたりするために、相手にとっては、「何が言いたいのか分からない」という状況になってしまうのです。
 
もちろん、コミュニケーションに 絶対的な正解はありません。
 
誤解を招かないように注意しても、上手く伝わらなかったり、過不足なく伝えたつもりでも、分かりづらかったりと、コミュニケーションにおける「伝え方」や「タイミング」は、とても難しいものなのですが…
 
いずれにしても、 「相手に伝える」という前提意識が欠けていると、心地良いコミュニケーションは取りづらいですね。
 
ですので、もしご自身の会話が、「思いついたままの連想ゲームだったかも?」という方は…
 
「私が話したいこと(伝えたいこと)は、どういうことなのか?」、一度 自分の中で「考えてから、話す」という練習をしてみては、いかがでしょうか?
 
これはよく、「相手の気持ちを考えて 話しなさい」や「相手の立場になって 話しなさい」などといわれるものです。
 
とはいえ、 頭の中だけで考えを整理するのが苦手な方は、スマホのメモ や 日記を使って、自分の考えを書き出すことから始めるといいですよ。
 
このように、日常会話で何気なく言ったことが、相手を傷つけたり、不快にさせてしまう場合があることも想定しておくと、思わぬトラブルを避けることができますので、お子さんの不登校に限らず、是非、練習してみてくださいね。
 

 不満とは、現状を良くしていくための糸口


不登校 不満 解決の糸口

 
最後に、不満や愚痴をそのままにして、ネガティブに捉えれば、悪影響が続いてしまいます。
 
しかし、ちょっと見方を変えてポジティブに捉えるなら、「健全な欲」「改善の糸口」「向上心がある」と捉えることもできますよね。
 
ですので、 不満に思った感情は素直に認めて、「では、どうすれば、その不満を解消(解決)できるかな?」と、考えていく癖をつけてみてください。
 
例えば、会社を辞めたけれど、「娘の不登校が落ち着いたら、また働きに出よう!」と、やりたいことを明確にしたり、新しい職場を調べておくというのも、1つの手です。

もちろん、自分以外はコントロール不可能ですので、「娘さんの再登校が何時になるか?」「ご主人様の協力が得られるか?」など、自分ではコントロールできなこともあります。
 
しかし、「もう少し夫が協力してくれてもいいのに!」という思いに囚われるのではなく、「具体的にどんなことをして欲しいのか」を 箇条書きにして書き出して、それを元に、ご主人と話し合うことはできるのではないでしょうか?
 
つまり、不満とは、現状を良くしていくための「解決の糸口」。
 
ですので、不満を不満のままに留めず、 「では、どうすればもっと良くしていけるのか?」を考え、実行するのです。
 
そして、もしあなたの意見が通らなかったとしても、それは、「この伝え方やタイミングでは、ダメなんだな。では、○○なら、どうだろう?」と、 「行動」にフォーカスし、失敗を次へ進むためのステップと捉えてくださいね。
 
具体的な行動に移せば、ネガティブな思いに囚われる時間も少なくなり、よりよい人生を掴み取ることもできますよ!
 
そして、私と一緒に、不登校を乗り越えていきましょう!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、あなたの会話、愚痴や不満が多くないですか?
2、「思考」と「行動」を分けて考える。
3、一度、自分の中で考えてから、話す。
4、では、どうすればもっと良くしていけるのか?を考え、実行する。

 
 

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