不登校と向き合う 親御様のケア
 

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つい他の子と比べちゃった時の 親御さんの対応


不登校 親 他の子と比べる
 

お子さんの不登校は、親御さんにとっても辛いこと。
 
だから、ついつい「他の子と比べちゃいけない」と思っていても、元気な近所のお子さんを見れば、落ち込んだり、羨ましかったり、心穏やかではいられないのが、心情というものですね。
 
そこでここでは、「つい他の子と比べちゃった時の 親御さんの対応」ををお伝えします。
 

目次
1.感情が湧いて来るのは、自然なこと
2.他者比較のメリット・デメリット
3.「今」だけを見て、人生を判断しない
4.子どものいいところを知ることに集中

 


 感情が湧いて来るのは、自然なこと


 
不登校のお子さんをお持ちの親御さんは、本やネット情報、カウンセリング等で、「お子さんを他人と比べないで下さい」などと、アドバイスされるのではないでしょうか?
 
もちろん、これには一理あるのですが…
 
元気に高校へ通う近所のお子さんなどを見かければ、「不登校の我が子も、ああなって欲しい」と、つい比べたり、羨ましく感じるのは、仕方のないことだと思います。
 
なぜなら、人間の感情というものは、何かを思い出したり見聞きすれば、自然に湧いて来るものですし、それを止めることはできないからです。
 
ですので、親御さんは比べてもいいので、その後、自分を批判したり、お子さんを責めるのは、やめましょう。
 
また、自分や他人(自分以外は全て他人)を批判したり、責めている状態は、自己嫌悪を招きます。

すると、親御さん自身がしんどくなるばかりです。
 
まずは、比べた事実 や 羨ましい などと思った感情を、ただ認めてあげて下さいね。
 


 他者比較のメリット・デメリット


不登校 他者比較 親の対応

 
次に、「他者との比較」について、もう少し考えていきたいと思います。
 
他者と何かを比較する場合、科学実験のように一定の条件下や、具体的な問題点が分かっている場合は、その違いを知ることで、改善に繋げることができますので、メリットがありますね。

でも、不登校の場合、子どもの性格、生活環境、家族のあり方など、さまざまな状況にあり、一定の条件を設けることはできません。また、学校へ通う子どもの全てを知ることも、不可能です。
 
このような状態で、もし具体的な問題点も分からないまま お子さんを誰かと比べてしまうと…
 
「あの子は、学校へ行けて羨ましい…、なんで、うちの子は?」などと、劣等感や嫉妬心が生まれ、親御さんが気付かぬうちに、ご自身やご家族を責めたり、八つ当たりするようになります。
 
すると当然ですが、(あなたが無意識でも)八つ当たりされた家族との関係は、崩れてしまうでしょう。
 
まして、お子さんに当たってしまった場合は、残念ですが、 「不登校の長期化」が予測されます。

また、親御さんがご自身を責めて、落ち込んでしまった場合も、「不登校の長期化」が予測されるのです。
 
これは、お子さんが、「親を悲しませないように」と頑張って来たのに、親の落ち込む姿を見ることで、「結局、私は親を悲しませた。今までの頑張りは、無駄だった」。
 
「こんな私は、ダメな人間だ。生きる価値もない」「こんなんなら、生まれて来たくなかった」などと、思い込んでしまうからです。
 
このように思い込んでしまうと、自己肯定感が低くなったり、生きる気力を失ったりと、改善に多くの時間と労力とお金が必要となります。
 
それにも関わらず、高校生の不登校の場合は、小中学校とは違い、待ったなしです。
高校は義務教育ではありませんから、出席日数や単位が足りなければ、退学せざる負えないのが現実。
 
もちろん、この現実を受け入れて、留年や新しい高校へ転校・編入することもできますし、アルバイトでもYouTuberでも、働いて社会に出ることもできます。
 
しかし、そこまでの気力・体力を回復していない状態のお子さんは、「引きこもる」という選択肢しか、考えられなくなってしまいますので、親御さんは、十分注意して下さいね。
 

 「今」だけを見て、人生を判断しない


不登校 長期的な視点

 
先述したように、親御さんが、我が子と他の子を比べてしまうのは、仕方のないことです。
 
でも、これからお伝えする「ある視点」に変えることで、親御さん自身の精神は安定します。

すると、お子さんの不登校改善も進み、いずれは、娘さんの自立を促すことになるのです。
 
では、そのある視点とは?
 
それは、 「人生を長期的に見る」視点です。

お子さんが不登校になると、どうしても子どもの人生の「今」だけを見て、判断してしまいがちです。
 
でも、人生は長い。
今や、人生100年時代。
 
こうなると、 高校生くらいで負けたように感じても、いくらでも取り戻すことができます!

例えば、タレントの中川翔子さん。
中学校の頃にいじめに遭い、不登校、引きこもりに。
でも、その引きこもっていた間に、オタク的なカルチャーに没頭したお蔭で、今では、そのオタクっぷりを発揮しつつ、マルチタレントとして、活躍中。
 
他にも…
 
・演出家の宮本亜門さん
・小説家のリリー・フランキーさん
・芸能人のマツコ・デラックスさん
・俳優の小栗旬さん
・お笑い芸人の千原ジュニアさん
・シンガーソングライターのあいみょんさん 等々
 
このように、 人生を長期的に見る視点があれば、「長い人生のうちの2~3年は、お休みしてても大丈夫!」と思えるようになります。

ただそうはいっても、「何もせず見守るのは、不安や心配でしんどい」という場合もありますよね。
 
そこで、不安や心配に囚われないよう、親御さんは、次のことに集中してみて下さい。
 

 子どものいいところを知ることに集中


不登校 子どものいいところ

 
それは、 “お子さんのいいところを知ることに集中すること” です。

このお子さんのいいところとは、能力・才能・性格 など、どんなことも構いません。
 

】絵が上手い、歌声が素敵、人に優しい、笑顔がかわいい、素直、服のセンスがいい、料理が上手、手先が器用、自分が好きなことを知っている 等々

 
そして、それらのお子さんのいいところを、本人に伝えてあげて下さいね。

また、それでも、つい比べてしまった自分に自己嫌悪したら、否定せずに それを認めてあげること。
 
繰り返しになりますが、(羨ましい、悔しい、ズルイ等)感情や思いが湧いて来るのを、止めることはできません。
 
でも、それらの感情を認めて 手放し、「人生は長いし、うちの子は、○○ないいところがあるから、取り戻せる!」と、お子さんのいいところに集中する。

もちろん、慣れない間はすぐに感情に囚われたり、欠点ばかりが気になってしまうかも知れません。
 
でも、大丈夫!
何度も繰り返し練習すれば、「子どものいいところ」に気付けるようになるので、それまでは続けてみて下さい。
 
今は大変に思うかも知れませんが、長い人生の今だけを見て判断するのではなく、「我が子のいいところを知ること」に集中して、私と一緒に 不登校を乗り越えていきましょう!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、他人と比べて感情が沸くのは、自然なこと。
2、他者比較のメリット・デメリットを知っておく。
3、子どもの人生を長期的に見る。
4、子どものいいところを知ることに集中する。

 
 

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