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【不登校】ゲーム課金を止めさせる方法


不登校 ゲーム 課金 やめさせる
 

お子さんが不登校になると、家で過ごす時間が多いため、どうしても YouTube や ゲームに夢中になりがちです。すると、ゲームの「課金」をして、どんどんのめり込む、なんてことも珍しくありません。
 
でも、ゲームに「課金」をされれば、現実的に痛むのは、親御さんの懐ですね。
 
そこで、「不登校のゲーム課金を止めさせる方法」を お伝えしたいと思います。
  

目次
1.ゲーム課金の相談例
2.「不登校」と「ゲーム」の関係
3.何から逃げたいのか?
4.ストレスに立ち向かう時の注意点

 


 ゲーム課金の相談例


 
冒頭でもお伝えしましたが、不登校お子さんは、YouTube や ゲームに夢中になりがちです。すると、出てくるのが「ゲーム課金の問題」
 
例えば、以前、私がご相談を受けた 中3のMさんの例で、考えていきたいと思います。
 

【相談者は、Mさんの母親】  
Mさん(中3)の不登校期間は約一年。家に居る時間を持て余し、ゲームに夢中になるようになりました。
しかし、夢中になるあまり、月に5~6万円の課金をするようになっていたのです。
 
家計を圧迫するゲーム課金に困った親御さんは、ゲーム課金を断ったそうなのですが…
 
課金を断ると、Mさんは、物を投げたり暴言を吐いたりして大暴れし、手に負えない状況でした。

 
このように、月に5~6万円のゲーム課金は、家計に響きますね(涙)
それににも関わらず、断ると大暴れされては、親御さんのご心痛は如何ばかりかとお察し致します。

ただこの状態は、「ゲーム依存症」の禁断症状。
既にMさんは、ゲームに依存しているんですね。
 
そして、ゲームに依存してしまうのは、現実逃避。何らかの逃げたい現実があるから、ゲームをし続けている状態なのです。
 


 「不登校」と「ゲーム」の関係


不登校 ゲーム依存 逃げ道

 
上記のように、親御さんが「ゲーム依存」と聞くと、「逃げてばかり」「自制心がない」「規律を守れない」など、とても悪いイメージをお持ちかも知れませんね。
 
でも、「不登校」と「ゲーム」は、切っても切れない関係にあります。
 
なぜなら、不登校のお子さんは、家で元気そうに見えても、学校へ行けない罪悪感や自己嫌悪で、自分を責め続けています。
 
また、何もせずにいると、将来への不安や、学校でいじめられた時などの嫌な記憶が、頭の中で何度も繰り返し動画再生されてしまい、とても辛いからです。
 
だから、ゲームに没頭することで、その嫌な記憶を思い出さないように、自分を守っています。
 
そのため、医師や不登校の専門家であっても、「ゲームを完全に取り上げるのは、危険です」というアドバイスをするのです。
 
つまり、 「逃げ道を全て断っては、更に、子どもを追い込むことになりますよ」ということですね。
 

とはいえ、このままゲームに依存させてしまうと、次のような未来が予測されます。
 
・ストレスによる体調不良
・家庭内暴力の悪化
・家計の破綻
・不登校の長期化
・将来、本人の自己破産 等々…

また、ただ単にゲーム自体を使えなくするなどしても、依存対象を変えるだけで、今度は、「買い物依存症」「過食症」「恋愛依存症」など、依存傾向は良くならず、悪循環にハマってしまいます。
 
加えて、お子さんが自分一人で止められるくらいなら、そもそも依存症ではありませんし、自分だけの力では、どうにもならないから、他者の協力が必要なのですね。

そこで、今回のゲーム依存を軽減し、課金を止めさせるための方法を、親御さんにお伝えしたところ、Mさんは少しずつ精神的な落ち着きを取り戻し、ゲーム課金もお小遣いの範囲にできるようになりました。
 
そして、この経験がMさんの自信となって、現在は、通信制高校へ通っています。

では、実際に何をして貰ったのか?
 

 何から逃げたいのか?


不登校 ゲーム依存 止めさせる方法

 
それは、 「何から逃げたいのか?」を、親子で話し合って貰いました。
そして、「どうすれは、それを解決できるのか?」親子で一緒に考えて貰ったのです。

これは、 元気もなく、本当に辛い時は、一時的にストレスから離れること(逃げること)も大切ですから、不登校になった直後は、無理かも知れません。
 
しかし、ある程度時間が経った場合は、逃げ続けても、ストレスを感じている自分とは、常に一緒にいなければなりません。
 
すると、 結局は、(ストレスを感じている)自分からは逃れられないので、思い切って方向転換をする必要があります。(逃走本能 → 闘争本能・立ち向かう に切り替える)
 
そのための方法は…
 
・何がストレスか、を明確にする。
・どうすれば、そのストレスを解消できるのか?
・自分は、どうしたいのか?
 
という方向へ「考える癖」をつけるのです。
 

 ストレスに立ち向かう時の注意点


不登校 ゲーム依存 課金 止めさせる方法

 
但し、これには 注意点もございます。
 
それは、現実逃避したい不安や理由(ストレス)が、親御さん(あなた)にある場合、お子さんには話して貰えないこともある、ということです。
 
また、お子さんの中には、「あんたがストレスだ!」と、直接 反抗する場合もあって、なかなか話し合いにならないことも…。

このように、話し合えないような間柄であれば、まずは話合えるような仲になっていくよう最大限の努力をする必要があります。
 
例えば…

・お子さんが挨拶を返してくれなくても、毎日、親御さんから挨拶する。
 
・何を食べたいかを聞いたり、「なんでもいい」という答えなら、お子さんの一番好きなものを作ってあげる。
 
・「お子さんのいいところ(能力・才能・性格・得意なこと・好きなこと等)」を、なんでもいいので伝え続ける。
 
・いいことをした時だけ褒めるのではなく、「いつでも、どんなことをしても、お父さんとお母さんは、あなたのことが大好きだよ」ということを、繰り返し繰り返し伝え続けてあげるのです。

 

もちろん、お子さんの中には、「どんなことをしても大好きなら、金をくれ!」などと言い出す場合もありますね。
 
この場合は、親御さんを試している、と考えられます。
ですので、それができない理由を 説明してあげて下さいね。
 

【例】
「あなたのこと(子の人格・存在)は、大好きなんだよ。
でもね、ゲームに依存してしまうような行動は、して欲しくない。
 
例えば、あなたの大好きな歌手が、ドラッグで逮捕されたら、どう思う?
売れる曲作りができなくて、ついドラッグに走ってしまったとしても、そこから立ち直って欲しいと、大好きな人なら思わない?」等々…


ポイントは、「お子さんの人格や存在は認めつつ、その行動はして欲しくない」、と伝えることです。
 
自己肯定感が低かったり、自己否定が強いお子さんは、「自分の人格・存在」と「行動」を、分けて考えることが苦手です。
 
そのため、叱られた行動内容よりも、「自分の存在が、悪(迷惑)なんだ」とか、「自分を全否定された」と誤解してしまいます。
 
ですので誤解をさせないように、「お子さんの人格・存在」と「行動」を、分けて伝える工夫が大切なんですね。
 
もちろん、親御さんとしては大変だと思います。
しかし、お子さんとの対話を大切にしつつ、お子さんのストレスに向き合ってあげて下さいね。
 
そして、不登校をお子さんと一緒に、乗り越えていきましょう!
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、ゲーム依存は、現実逃避。
2、逃げ道を全て奪い、子どもを追い込んではいけない。
3、何から逃げたいのか、親子で話し合う。
4、話し合いにならないなら、まずは、話し合える間柄にしていく。

 
 

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