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親の焦りを消す方法


不登校 親 焦り 消す方法
 

お子さんが不登校になると、頭では分かっていても、親御さんが心穏やかにお子さんを見守る、というのは至難の業です。
 
まして新学期の季節は、学校へ通う近所の子を羨ましく思って、焦りを感じてしまうもの。
 
そこで今回は、「親御さんの焦りを消す方法」をお伝えします。
 

目次
1.新学期の焦り
2.長期化する不登校の焦り
3.親だけでも相談できる「相談先」を確保する
4.相談先を見つける時の注意点

 


 新学期の焦り


 
新学期を向かえると、不登校の親御さんの多くが、焦りを感じます。
というのもお子さんの多くが、「始業式には行く」「明日は行く」などの発言をするからです。
 
でも実際は…、まだ動けない。

これでは、親御さんの期待だけが大きく膨らんで、つい お子さんを責めてしまったり、あからさまに、ガッカリしたり。
 
そんな感情のコントロールができない自分に自己嫌悪、なんてことも少なくありません。

でも、これだけは、知っておいて下さい。
それは…
その時のお子さんの学校へ行こうとした気持ちは、嘘ではないんです。
ただ、まだ心の充電 と 学校(社会)で立ち向かう準備が整っていないだけ。

ですので、まずは、親御さんの期待に応えようと、頑張ろうとしたお子さんの気持ちを、認めてあげて下さいね。
 
そして、焦ってしまった親御さん自身の気持ちも、「焦っちゃったね。よしよし」と、素直に認めて、労わってあげて下さいね。
 


 長期化する不登校の焦り


不登校 親 焦り 対応

 
とはいえ、不登校の期間が長くなるにつれて、親御さんの焦りも増してしまいます。
例えば、以前にご相談を受けたAさんの場合で、考えていきましょう。
 

【Aさんのご相談内容】
 
中1の2学期から不登校になり、現在中2の娘。
不登校のはじめは、心療内科に本人も通っていました。
でも、医師との相性が合わなかったのか、5回行って辞めてしまいました。
 
その後3ヶ月間は、「(抗うつ剤や睡眠薬等)薬を貰うだけでも」と思い、母親の私だけが通院。
 
しかし、医師に「病院に来ない子どもは、現状を変えたいとは思っていない。それに、本人の受診がないから、これ以上は薬は出せない」と言われ、それからは行ってません。
 
学校も、心療内科にも行かない娘に、母親の私が焦って仕方がありません。
親として、何をしてあげればいいですか?

 
Aさん親子のように、心療内科 や スクールカウンセリングなどは、お子さんが嫌がることが多いので、親御さんとしては、とても心配ですし、焦りますよね。
 
でも、このままただ見守るだけだと…
 
親御さんのストレスが増えてしまい、不眠や体調不良になったり、その影響がお子さんにも伝わってしまい、「親子で共倒れ!」なんてことも…。もしそうなれば、不登校の更なる長期化が予測されます。
 
それだけは、絶対に避けたいですよね。
 
そこで、親御さんの焦りを消して、精神の安定と共に、共倒れを防ぎ、不登校の改善へと繋げるには、どうすればいいのか?
 


 親だけでも相談できる「相談先」を確保する


不登校 相談先 確保

 

【回答】 
親御さんだけでも相談できる「相談先」を確保することです。
 
その際、近所や医療機関に拘らず、親御さんが相談し、子どもへのアプローチの仕方を教えてくれる所を探すことが大切。
 
そして、不登校の改善を人任せにせず、「親の役目」や「子どもへのアプローチ」を学び直し、実践して下さい。

 
この回答は、少し厳しく感じるかも知れませんが、不登校は子育ての問題であり、薬だけでは改善できないからです。
 
薬は、あくまで補助的な役割。
薬に頼り過ぎれば、むしろ「薬物依存」を招く危険性もあることを 認識しておいて下さい。

また、心療内科は、「不登校に精通している医師」と「あまり精通していない医師」の 両者がいるのが現実です。そのため、不登校に精通していない医師の場合、なかなか現状を理解してもらえず、親子の負担が大きくなるばかりですので、不登校を得意とする医師や、相談者を見つけることが先決。
 
ポイントは、医療機関に限らず、不登校を専門としている相談機関は、子どもがカウンセリング等を嫌がることを知っていますので、親御さんだけの相談に乗ってくれる所を探すこと。
 
あるいは、子どもへのアプローチの仕方を教えてくれるので、通院やカウンセリングを、子どもに直接しなくても 改善できる場合もあります。ですので、この2点を参考にするといいでしょう。

ただ、相談者(医師・カウンセラー等)や支援機関は、あくまで「改善のヒントをくれる案内人」です。
親御さんの代わりに 子育てをしてくれる人ではありません。
 
ですので、親御さんの心の底にある、「誰かや何かが、娘の不登校をどうにかしてくれる」、というような「他力本願」は捨てて下さい。
 
この他力本願がある間は、「どこに相談しても、良くならない」という思いに囚われてしまいますので、ご注意を。

また、親御さんの多くが、「相談に通うなら、近所じゃないと…」と思うかも知れませんね。
 
しかし、今はリモートや電話相談もあるので、自宅の近くに拘る必要もありません。

これらを知った上で、まずは、あなたと相性が合い、信頼できる相談先を見つけて下さいね。
 
そして、あなたが「本来の親の役目」や「子どもへのアプローチ」を学び直し、実践していくことで、不登校は改善へと向かいます。
 
 


 相談先を見つける時の注意点


不登校 焦りを消す 相談先

 
ここまで読んで頂いて、いかがでしょうか?
親御さんの焦りを消すためには、一人で悩まずに、親御さんと相性の合う「相談先を確保すること」が大切です。
 
とはいえ、相談者との「相性」は、「意見の相違が全くない」とか、「全くストレスがない」という意味ではありません。
 
時には、親御さんにとって、ショックだったり、耳の痛い話しをされることがあっても、それらを全て 「相性が悪い」で片付けるのは、危険な行為。
 
例えば、病気の治療に使う薬で、考えてみて欲しいと思います。
 

・Aの薬は、即効性はあるが、○○という副作用が有り、値段は少し高い。
・Bの薬は、徐々に効き目が現れるが、副作用は少なく、値段も手頃。
・Cの薬は、即効性があり、副作用も少ないが、値段はとても高い。

 
このように、薬のプラス面・マイナス面の両方を聞いてから、選ぶのではないでしょうか?

それにも関わらず、不登校に関しては、自分に都合のいいことだけを聞いて判断しては、どうなると思いますか?
 
専門家でなくても、おおよそ「不登校の改善は見込めない」ということが、分かるのではないでしょうか?

お子さんが不登校になれば、焦らない親御さんはいません。
 
ですので、焦りや不安を一人で抱え込まずに、親御さんだけでも相談できる「相談先」を、確保して下さいね。
 
そして、「親の役目」や「子どもへのアプローチ」を学び直して実践し、不登校を改善していきましょう!
 
 
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
 

まとめ
 
1、不登校で、焦らない親はいない。
2、焦ってしまった自分を認めて、労わる。
3、親御さんだけでも相談できる「相談先」を確保する。
4、相談先は、自分に都合のいいことだけを聞いて、判断しない。

 
 

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