人間関係に、大人しい性格を 活かす方法
不登校の 女の子の中には、大人しい性格を 活かし切れずに、クラスで孤立してしまう場合があります。
しかし、大人しいお子さんは、このような状況を、「心配かけたくない」と、親御さんに 言い出せない場合が多いもの。
そこで今回は、
「大人しい子が、クラスで孤立する理由」と、
「人間関係に、大人しい性格を 活かす方法」をお伝えします。
目次
1.大人しい子が クラスで孤立する2つの理由
2.大人しい性格の最大の武器
3.聞き上手の落とし穴
4.本物の聞き上手になる 3つのコツ
大人しい子が クラスで孤立する 2つの理由
さて、「大人しい子が クラスで孤立する理由」、あなたは、どんなことだと思いますか?
ここでは、私がご相談を受けた際に、多く見られる主な原因を2つ お伝えしますね。
1,「話づらい雰囲気」を出してしまっている。
2, 会話のキャッチボールを、考え過ぎてしまう。
1,「話づらい雰囲気」を出してしまっている。
まず、女の子の人間関係は、親友 や 仲良しグループを 作ることから始まります。
そのため、「話しやすさ」や「一緒にいて楽しいか?」「心地よいか?」など、相手との相性や、距離感を上手に計りながら、コミュニケーションを取っているんです。
しかし、その中には「この子と一緒にいると、自分に得があるか?」など、意識・無意識的に「損得」や「優越感(勝ち負け)」を基準に、考えている人もいますね。
そんなクラスの中で、「大人しい子」というのは 一見すると…
「リアクションが 薄そう」や
「何を考えているのか、分からない」と、思われがち。
すると、「ちょっと 話づらいな…」と思われてしまう場合が多いんです。
なぜなら人間は、視覚的な情報や、本人の気持ちを知ることにより、「そうか!この人は、○○と考えているんだな」、と理解できるので、安心して付き合うことができるからなんです。
一方、「未知のもの」や「分からないこと」は、どうでしょうか?
人は、理解できないものを、本能的に「不安」や「恐怖」と感じる働きを 持っています。
というのも、未知のもの や 分からないことに、何の防御もなく触れて、菌に感染したり、怪我をしたりすれば、命に関わる危険が出て来ますよね。
そんな危険を、人間は進化の過程で、何度となく経験して来たため、危険から身を守るために、反射的に避ける「防衛反応」が備わっているんです。
つまり、「大人しい」=「何を考えているか分からなくて、怖い」と、相手が反射的に判断して、避けられてしまうんです。
2, 会話のキャッチボールを、考え過ぎてしまう。
次に、「大人しい子」というのは、元々の「性格」でもあるのですが…
あまり自己主張をしなかったり、相手の対話に丁寧に答えようと、考え過ぎしてしまう傾向があるんです。
これらは、相手への思いやりや、優しさからなのですが、考え過ぎてしまうと…
・誠実で丁寧に 答えなきゃ!
・きちんとした文章になっていないといけないよね…。
・あぁこんな時、どんなリアクションしたらいいの? etc…
このように、あれこれ考えを巡らせている間に、時間がかかってしまいます。
ところが相手は、自分の投げた言葉のボールを、テンポ良く返して欲しい!
そのため、お互いの話すタイミングに「ズレ」が生じて、ストレスに感じます。
すると、気まずい雰囲気になっていきますから、会話を楽しむことができませんよね。
こうして、会話が弾まなかったり、「つまらない」と感じさせてしまい、心地よい人間関係を作ることが、難しくなっているんです。
大人しい性格 の 最大の武器
ここまで読んで、いかがでしたか?
「これじゃあ、うちの子が悪いみたいじゃない!」
「大人しいうちの子が、可哀想!」等々…
こう思われるかも知れませんが、これは、お子さんを責めるものではありません。
また友達は、無理して作るものでもないんです。
ただ今は、お子さんの性格を 活かし切れていないだけ。
原因を知って頂き、ちょっとしたコツを意識するだけで、いつの間にか 友達がいるように変身しますよ!
なぜなら、大人しい性格 の 最大の武器は、「聞き上手」だからです!
そもそも「コミュニケーション上手」といわれる方々は、 自分の話をするのではなく、相手の話を聞く達人!
つまり、聞き上手こそが、コミュニケーション上手なんですね♪
例えば、あなたが、「あの人は、コミュニケーション上手だな~」と思う人を思い浮かべて下さい。
その方と1時間 一緒にお茶をして、よくよく思い返してみると…
話しているのは、あなたの割合の方が多くありませんか?
不思議に思うかもしれませんが、女性の会話というのは、「結論」や「解決」を求めて話すのではなく、自分の話を聞いて欲しくて、おしゃべりしている場合が殆ど。
そのため、「相手の話を聞くこと」が、自然体でできると、「あの人はコミュニケーション上手で、一緒にいると楽しい♪」と、人に好かれるんです♪
聞き上手 の 落とし穴
但し、「聞き上手!」にも、「落とし穴」があります。
それは、「不純な動機で、近寄って来る人もいる」、ということです。
これは、理由の所で先述したように、
「この子と一緒にいると、自分に得があるか?」等
意識的と無意識の両者がいますが、どちらも結果は同じで、「損得」や「優越感(勝ち負け)」を基準に考える人もいるためです。
ただ このような基準で、友達選びをしてしまう子は、自分に自信がなかったり、強い劣等感を抱えている場合が多いもの。
すると…
「大人しいあの子なら、ちょっと優しくすれば、
なんでも私の言う事を聞きそう」
「私の引き立て役に、丁度いい」等々…
このように考え、大人しい子を、自分に都合よく利用しようとします。
そして、こんな酷い扱いをされても、最初に話しかけてくれた嬉しさや、優しさ、恩があるが故に、誰にも相談できない場合が多く、チクられる心配も少ない!
相手は、無意識にここまで計算して、近寄って来ますから、とても注意が必要です。
また、このような関係は、相手が支配的になり、「いじめ」に発展しているケースも少なくありません。
ここまで読んで、親御さんは、どう思われたでしょうか?
親御さんとしては、お子さんを「カモ」にされては、堪りませんよね!
そこで、数多くあるコミュニケーションスキルの中から、「本物の聞き上手になる 3つのコツ」をお伝えします。
親御さんは、お子さんと一緒に、ご家庭で練習してあげて下さいね。
本物の聞き上手になる 3つのコツ
【本物の聞き上手になる 3つのコツ】
1、優しい笑顔でいること。
2、相手の話を否定せずに、聞く。
3、自分にとって無理がある話なら、思い切って断る。
優しい笑顔でいること。
まずは、話しやすい雰囲気を作り出しましょう!
そのためには、優しい笑顔でいることが大切。
また、「大人しい」と「ビクビクしている」とは別ですから、堂々としていることも必要です。
相手の話を否定せずに、聞く。
相手の話に、「うん、うん」と頷いたり、相づちを打ちながら、共感するといいですね。
また、「それで、それで」等、相手の話に興味がある姿勢を見せると、話が弾みます。
逆に、話を切り上げたい時は、「そうなんだ」程度で留めておいたり、話題を変えましょう。
自分にとって無理がある話なら、思い切って断る。
これは、少し難しく感じるかも知れません。
しかし、いくら聞き上手でも、自分に無理がある場合は、上手に断る・遠慮することも必要です。
お子さんの日常で起こりそうな会話を想定し、親子で話し合いながら、「台詞」として書き出して下さい。
【例1】お友達に、AかBの選択を迫られた時や、意見を聞かれた時。
「Aもいいと思うよ!
ただ私は○○が好きなんで、Bにしたいな」
【例2】いつも学校や遊びに誘って来る友達を、断りたい時。
「誘ってくれて、ありがとう。
いつも気にかけてくれる○○の気持ちが、嬉しいよ。
ただ今は、○○なので 申し訳ないけど、
遠慮させてもらね。ごめんなさい。
また、毎回 声をかけてもらうのは、心苦しいので、
行けそうな時は、私から連絡するね。」等々…
さまざまなシチュエーションを考え、親子で台詞を言い合いっこして下さいね。事前に「受け答え」を準備しておけば、とっさの時も安心です!
いかがでしたか?
忙しい親御さんは、「ここまでしないといけないの?」、と思うかも知れません。
しかし、コミュニケーション能力は、試行錯誤しながら、少しずつ身に付けるものです。
また、あなたの大切なお子さんを、「都合のいいカモ」にさせないためにも、ご家庭でのご協力をお願いします。
最期まで お読み下さり、ありがとうございました。
まとめ
1、話づらい雰囲気は、ありませんか?
2、一つひとつの会話を、考え過ぎていませんか?
3、お子さんの「聞き上手」を活かす!
4、優しい笑顔で、相手の話を肯定的に聞く。
色々なシチュエーションを想定し、受け答えを練習しておく。